街づくり大賞に「虹のマート」/弘前商議所
弘前商工会議所は本年度の街づくり大賞に、弘前駅前の食品市場・虹のマートを選んだ。約70年間にわたり「市民の台所」として地域文化の振興に貢献していることが評価された。運営会社・生き活き市場の浜田健三社長は「大変名誉な賞をいただいた。お客さまの声に耳を傾け、お客さまに育てていただいたおかげ」と喜ぶ。 虹のマートは1956(昭和31)年に創業。鮮魚店や総菜、八百屋など二十数点が出店し、津軽の食文化を支えてきた。出店者を地元の商店に限定し、観光客やインバウンド(訪日客)向けではなく地元住民に向けた商売を意識してきたという。 賃料などを抑えた「チャレンジ出店」による活性化や、創業時から続く対面販売などが人気を呼んで来店者が増加。今年2月には、公益財団法人主催の優良経営食料品小売店等表彰で最高賞の「農林水産大臣賞」に選ばれた。 浜田さんは「安く、品質が良く、楽しいと感じてもらえなければ淘汰(とうた)されていく。今後も偉ぶることなく、地元のお客さまにとってなくてはならない存在であれるよう精進したい」と気を引き締めていた。 街づくり大賞は、商工農業者をはじめ各界で地道に活動し、地域の振興・発展に貢献している市内の人々を表彰する制度。本年度はこのほか、会頭特別賞に開業130周年を迎えたJR弘前駅が選ばれた。来年1月6日に市内で表彰式が行われる。