AIデザインでシャツ作り すさみ、白浜の中学生が制作、和歌山
和歌山県すさみ町と白浜町在住の中学生10人が、AI(人工知能)デザインを学び、地域の魅力を表現したオリジナルのシャツを作る。デザインや地域の歴史など各分野の専門家の助言を受け、来年1月の完成を目指す。完成品は販売も計画している。 【工夫凝らしたプラン発表 社会課題解決のビジネス、和歌山県内の中高生の記事はこちら】 経済産業省の「学びと社会の在り方改革推進事業」(「未来の教室」実証事業)の一環。主催はすさみ町やIT企業ウフル(東京都)などでつくる共同事業体「すさみスマートシティ推進コンソーシアム」で、すさみ町の防災など地域課題解決を目指す実証実験などにも取り組んでいる。 今回の事業は、産官学が連携し、生徒に将来必要なデジタル技術を学んでもらうとともに、地域をより良くしていく人になってもらうことが狙い。 生徒は、地域を超えた社会教育の場「南紀熊野AIデザイン部」の部員として、来年1月まで18回ほど活動。上田安子服飾専門学校(大阪市)の講師からAIデザインを学んだり、元紀州博物館長の玉田伝一郎さん(白浜町)から地域の歴史を教えてもらったりして、オリジナルのアロハシャツかポロシャツを完成させる。 21日には、すさみ町周参見の町多世代交流施設イコラでキックオフイベントがあった。生徒や関係者が自己紹介やゲームで交流を深め、主催者が今後の取り組みについて説明した。 コンソーシアム顧問の南紀白浜エアポート(白浜町)岡田信一郎社長は、紀南地域の文化や自然は貴重で、海外からも評価されていると紹介し「デジタルはこれからずっと必要。楽しんでやってほしい」と呼びかけた。 周参見中学校3年の橋本愛來さん(15)は「稲積島やイノブタ、豊かな自然など、すさみ町の魅力を表現したシンプルでおしゃれな服を作りたい」、白浜中学校2年の川北歩乃果さん(14)は「デザインに興味があり参加した。みんなにいいなと思ってもらえる涼しげな服を作りたい」と話していた。
紀伊民報