手元が体の正面から外れない! 岩井千怜のスウィングをプロが解説【勝者のスウィング】
「樋口久子 三菱電機レディス」の最終日、地元埼玉の声援を力に変え、猛追する吉田優利、岩井明愛を振り切り今季3勝目を飾った岩井千怜。みんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修がそのスウィングを解説。 岩井千怜のドライバー正面連続写真はこちらから
今大会はここ3年連続で優勝スコアは9アンダーと、ツアーでも指折りの硬く速いグリーンが特徴の大会でした。しかし長かった猛暑の影響と初日は雨の影響もあり、グリーンは止まり伸ばし合いの展開になりました。
例年に比べて深く勢いのあるラフを避けてフェアウェイキープするドライバーショット、傾斜のあるグリーンの前後左右に切られたピンを攻めるショット力、ピン位置によって攻め過ぎずに安全なエリアからバーディを奪うパット力、そしてグリーンを外した際の寄せとパーパットを決めるパット力といった総合力の高さが求められるコンディションになっていました。 岩井千怜選手は、どのスタッツでも上位に入り、自宅から通える地の利を生かしながら、16アンダーまでスコアを伸ばしトーナメントレコードで優勝を飾りましたが、優勝会見ではパットの貢献度が高かったと話しました。 千怜選手は初日5アンダーで終えていましたが、タッチが合わずに練習グリーンで5ヤード、10ヤードの距離感をもう一度確かめタッチを合わせたといいます。そういった修正力の高さも彼女の強さにつながっています。
手首のコックを使ってヘッドを動かす
ここではしっかりと振り切れ、飛距離が出ていたドライバーショットを取り上げてみましょう。 正面から見て左手のナックルが二つ見えるスクエアグリップで握り、右ひじを内側に絞り軽くわきを締めています。 左腕が地面と平行になる位置でクラブとの角度はほぼ90度。長いクラブになるほどヘッドは遅れがちになりますが、千怜選手は手首のコック使って短いクラブと同じタイミングでクラブを上げていきます。 トップでおへそはターゲット後方を指していますが、右足、右股関節でしっかりと受け止めていて、力は抜けていません。