日本の平均年収は「458万円」だけど、実は半分が「年収400万円」以下って本当? 年収ごとの分布を解説
毎日働いている中で、ふと「ほかの人はどれくらい給料をもらっているのだろう」と気になる人は多いのではないでしょうか? 特に平均年収がどのくらいなのかは気になるところでしょうか。 ただ、実は平均年収の金額よりも1割以上年収が少ない人が半数以上という実態があります。詳しく見ていきましょう。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
給与所得者の平均年収は458万円
国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均年収は458万円です。この458万円という金額は、いろいろな年代や職業の人をひっくるめた平均ですが、この金額よりも多くもらっている人が半数、もらっていない人が半数という単純な話ではありません。
給与所得者の年収分布
「令和4年分民間給与実態統計調査」では、給与階級別の割合も提示しています。各給与階級別の割合は次のとおりです。 ●100万円以下:7.8% ●100万円超200万円以下:12.7% ●200万円超300万円以下:14.1% ●300万円超400万円以下:16.5% ●400万円超500万円以下:15.3% ●500万円超600万円以下:10.9% ●600万円超700万円以下:6.9% ●700万円超800万円以下:4.8% ●800万円超900万円以下:3.3% ●900万円超1000万円以下:2.2% ●1000万円超1500万円以下:4.0% ●1500万円超2000万円以下:0.8% ●2000万円超2500万円以下:0.3% ●2500万円超:0.3% この資料によると、年収が400万円以下の人の割合は全体の51.1%です。年収が400万円以下というと、平均年収の458万円よりも50万円以上少ない金額なので、意外に感じる人もいるのではないでしょうか。 これは、「平均」が特に年収の大きい人の影響を受けてしまいがちなためです。例えば、年収が100万円、200万円、500万円、2000万円の4人がいるとします。この4人の平均年収は、全員の年収を合計した2800万円を4等分した700万円ですが、実際700万円に達しているのは1人しかいません。 今回のデータでも同じようなことが起こるため、平均年収458万円をもらっている人は、実際のところ半数もいないというのが実態です。