フトモモは甘くてバラの香り「でも今は食べる人もいないよ」 沖縄本島北部でたわわに実る
【北部】沖縄県名護市や本部町、今帰仁村内で4~5月に開花したフトモモ(フトモモ科)が実を付けている。同村呉我山区公民館裏の大井川や通称「アカギマタ」集落を流れる川周辺で6月21日、自生した木に鈴なりに実が付いているのが観察された。 【写真】実がバラのような芳香を放ち「ローズアップル」と呼ばれるフトモモの花 フトモモは葉が約20センチと長いのが特徴。実はタマゴ形で長さ約5センチ。アカギマタに住む比嘉千恵子さん(90)は「私が子どもの頃はおやつ代わりだったが、今は食べる人もいないよ」と話した。 同区の新里幸信区長は「フトモモはしまくとぅばでフートと呼び、川に自生する。食べ頃の実は甘くてバラの香りがする」とかじった。 果肉に包まれた種は球形で直径約1センチ。東南アジア原産で、フートは中国名の「蒲桃」(プータオ)が由来とされる。(玉城学通信員)