男子はパナソニックが2冠 南部監督の花道飾る/大阪・黒鷲旗バレー
第63回黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会の決勝が、大阪市中央体育館で行われ、男子は、大阪府枚方市を本拠地とするパナソニックが2年ぶりに優勝、V・プレミアリーグと合わせ2冠を達成した。パナソニックの黒鷲旗優勝は12回目、今シーズンから全日本男子の指揮を執るため、今大会で退任する南部正司監督の花道を飾った。 黒鷲賞(最高殊勲選手)に選ばれたエースの清水邦広は「6連戦は本当にきつかったが、チーム一丸で戦ったからこそ、勝てたと思います。このチームが大好きなので、このチームで勝てて、本当に嬉しいです。優勝して、南部監督をいい形で見送れてよかったです」と満面の笑み。 大阪市出身。自身5回目の黒鷲旗優勝を決め、地元で有終の美を飾った南部監督も「たくさんの人に応援していただいて、こういう結果が得られました。感謝しています。私が最後ということで、選手が思い入れをもってやってくれた。支えてくれたスタッフ、選手、応援団のみなさんのおかげで、本当にいい形で“くび”になれました。7年間ありがとうございました」と、ファンの声援に応えた。 5月10日から南部ジャパンが始動。「全日本男子の現状は厳しいですが、一歩一歩強化して、東京五輪で世界の強豪と対等に戦えるチームにするために、まずは、リオ・オリンピックに必ず出場して、期待の持てるバレーを披露したいです。全日本男子へのご声援もお願いします」と、意気込みを語った。
一方、女子はトヨタ車体が東レを破り初優勝。 「素晴らしい選手、素晴らしいスタッフに恵まれて感謝しています。最後まで気持ちを持って、あきらめずにやったことが優勝につながったと思います」と、就任2シーズン目でチームを初のプレミアリーグ4強、黒鷲旗優勝に導いた元全日本男子代表の泉川正幸監督。「決勝で、自分たちの力を全部出し切れたことが嬉しかった。泉川監督になってから自主性が大事と言われ、自分たちでどうすべきか考えるようになった。一人ひとりが自立してきて、全員がチームのためにと自分の役割を考え、思いやりのバレーができるようになった結果。バレーボールを通して、勇気や元気や感動を与えていきたい」と、竹田沙希キャプテンはうれし涙をぬぐった。