亡くなった「金八先生」脚本家・小山内美江子さんが向き合った「子供と教育」
テレビドラマ「3年B組金八先生」シリーズを手がけた脚本家の小山内美江子さんが今月2日に94歳で亡くなった。 「金八先生」パート4に出演した俳優でミュージシャンの久我未来が偲んだ。 「パート4は15年ぶりになる『3年B組金八先生』の復活でした。『15歳の母』から15年後のお話です。そのためオーディション段階からドキュメンタリー番組が密着しており、小山内先生とお会いする多くの機会に恵まれました。実は、僕らの役名は実在する学校の生徒さんの名前をいただいております。現場に来られた先生は『この名前の子はね、実際はこんな子なんだよ』とにこやかに説明してくださいました」 小山内さんは、役はもちろんのこと、一人一人の俳優を大切にする脚本家だった。 「当時の僕は、撮影中にカットが掛かる度、髪型をクシで直すという神経質な少年だったのですが、その後の作中に『電車のつり革が握れない』という小さなお話を書いてくださいました。小山内先生は明朗快活な方で、しっかりと目を見つめて話され、思ったことはズバリと口に出す、若々しい女性でした。そして『子供と教育』というものと、真摯に向き合われている方でした。あれから29年が経ち、自分も映画の脚本を書かせていただくようになり、小山内先生の作品と俳優への慈しみが改めて身に染みております。天国でも、子供たちと笑って過ごされていますように。ご冥福をお祈りいたします」 久我はロマンスホラー映画「ストーリーテラー」(12月公開予定)の他、来年2月クランクインの三部作アンサンブルアクション映画の脚本・企画を担当している。
東スポWEB