阪神・川原 初昇格即0封デビュー 八回登板ピンチ切り抜け2奪三振「ほっとしてます」
「阪神0-2DeNA」(30日、甲子園球場) リリーフカーに乗った阪神・川原陸投手は緊張の面持ちの中ではにかんだ。「木浪さんが笑顔で迎えてたんで、ちょっとほぐれた」。プロ6年目でつかんだ1軍初昇格、そして1軍初登板。「とりあえず今日が終わったんで、ほっとしてます」。試合後は思わず心の声をもらした。 【写真】青柳から記念球を受け取る川原 嬉しさがにじみ出てる 八回、いきなり中軸との対戦だった。先頭の佐野は1球で左飛に打ち取ったが、オースティンには四球。戸柱はフォークで空振り三振に仕留めたが、宮崎には中前打を浴び、2死一、二塁のピンチとなった。それでも自分の投球を貫いた。 桑原を内角直球で見逃し三振。「試合終わってからベンチに入った時、人の多さに、『こんなとこで投げてたんだな』っていう感動はあった」。デビュー戦をしっかりゼロで飾り、ようやく安堵(あんど)できた。 初三振のボールは青柳から受け取り、「お母さんにあげます」と笑顔。今年支配下復帰し、ようやく立てた1軍のマウンドだった。「やっと、やっと。いい時間も悪い時間もありましたし、すごい時間かかったなと思いますけど。今日投げられたので、全部これのためだったのかなと」。ようやくスタート地点に立てた。川原のプロ野球人生はここからだ。 ◆川原 陸(かわはら・りく)2000年12月12日生まれ、23歳。長崎県出身。186センチ、89キロ。左投げ左打ち。投手。創成館高では3年春に選抜大会8強、夏の選手権大会は初戦敗退。18年度ドラフト5位で入団。21年オフに育成選手契約。24年7月に支配下復帰。今季ウエスタンは50試合登板、2勝1敗1セーブ、防御率1・62。