阪神・佐藤輝 開幕10日前ついに覚醒 和田撃ち2号含む4安打!プロ初2戦連続3安打 「すごく感触が良かった」
「オープン戦、ソフトバンク9-10阪神」(19日、ペイペイドーム) 勢いが止まらない。阪神・佐藤輝明内野手(25)がオープン戦2号を含む4安打1打点の活躍で、逆転勝利に貢献した。17日・中日戦に続き、2試合連続での3安打は“プロ初”のこと。覚醒の主砲に導かれるように、チームも16安打で今オープン戦初の2桁得点を記録。開幕に向けて一気に上向いてきた。 【写真】「全部が反省点」5回8失点炎上の村上 マウンドで渋~い表情 ペイペイドームを何度もどよめかせた。左へ右へ。佐藤輝が力強く広角に打ち分けた。山川の一発に負けない豪快なアーチを描き、バットを折られても力で運ぶ。一時の不振から急上昇だ。 1打席目にきっかけをつかんだ。二回1死。1ボールから和田の外角高めのスライダーを逃さず、左翼フェンス直撃の二塁打。「すごく感触が良かった」。迎えた四回無死。左翼席の阪神ファンを大きく盛り上げた。 初球だった。和田の真ん中高めに浮いた115キロのカーブを振り抜き、右中間ホームランテラスに運んだ。「遅い球だったんでしっかり振り切れた。(球場が)狭くて良かった」。控えめに振り返ったが、柳田が早々と追走を諦める力強い打球だった。17日・中日戦から4打席連続安打で、オープン戦初戦の2月23日・巨人戦(那覇)以来45打席ぶりの一発。チームにとっても同戦以来13試合ぶりの本塁打となった。 チームはこの試合まで、オープン戦13試合で1試合平均2・62点と得点力不足に苦しんでいた。この試合も三回終了時点で1-5。オープン戦首位のソフトバンクに押され気味だったムードは、5番の一発で変わった。 打線が六回に1点差とすると、佐藤輝が七回に同点の起点となった。先頭でオスナの初球、151キロを捉えて一、二塁間を破る右前打。17日・中日戦に続き“プロ初”となる2試合連続の1試合3安打だ。ノイジーの2球目には甲斐キャノンをかいくぐる二盗も決め、前川の押し出し四球で同点のホームを踏んだ。 八回無死一、二塁は左腕・長谷川の内角直球に詰まり、バットは鈍い音を残したが打球は左前に落ちた。 ペイペイドームでは新人だった21年のオープン戦初戦の初打席で、石川から本塁打を放っている。思い出の球場で、23年9月16日・広島戦(マツダ)以来の1試合4安打。さらに勢いづくきっかけとなるかもしれない。「(状態は)ちょっとずつですけど。しっかりフォームを確認して、いい当たりを打てるように頑張っていきます」と手応えも口にした。キーマンの活躍でオープン戦2勝目。チームが浮上するには佐藤輝が欠かせない。 ◆4安打は過去1度 佐藤輝の1試合4安打は公式戦で1度ある。23年9月16日・広島戦(マツダ)で5打数4安打3打点を記録した。オープン戦は今回が初。