AIが旅行業界を変革…グローバルリーダーが語る韓国旅行業界の現状と展望
【12月01日 KOREA WAVE】チャットGPTが旅行計画を立て、予約まで代行する時代が訪れた今、AI技術は旅行業界にどのような進化をもたらしているのか。ソウルのホテルで27日開催された「WiTソウル2024」では、国内外の旅行業界リーダーが集い、次世代旅行産業のトレンドと韓国旅行業界におけるAIの現状について議論した。 ブッキングドットコムのルイス・ロドリゲス氏は「AIが旅行業を完全に変えるだろう」と述べ、観光地巡りからユニークな体験や、他人が訪れない隠れた場所を見つけるトレンドが生まれると予測。「AIは多くの人々が興味を持つ情報を見つける助けになる。例えば、以前は福岡や東京が主流だった韓国人旅行者が、AIを活用して湯布院などの小都市を訪れるようになる」と語った。 トリップドットコム韓国支社長のホン・ジョンミン氏は、同社のAIサービス「トリップジニー」を例に挙げ、「例えば『2歳と5歳の子どもを連れて行く2泊3日の慶州旅行を計画してほしい』と依頼すると、ビッグデータを分析してすぐにスケジュールを作成する」と説明した。利用者の30~40%が再利用しているほど利便性が高いという。「価格だけではなく、良い体験や適切な商品を提供することがますます重要になる」と強調した。 韓国旅行者は、他国の旅行者よりも「現地化」されたカスタマイズサービスを求める傾向があり、AIサービスがより早く定着する可能性があると指摘された。クルックの韓国支社長イ・ジュノ氏は「韓国市場では現地化が非常に重要で、顧客は多くの質問をし、細部まで確認する性質がある」と語り、韓国の顧客からの質問件数が世界平均の2倍に上ることを明らかにした。 アゴダの韓国代表イ・ジュンファン氏は「AIを活用した旅行計画ツールを米国とシンガポールで提供しており、近く韓国でも展開予定」とし、韓国ではサービス開始と同時に感動を与えるコンテンツ提供方法を模索していると述べた。 AIが労働力を代替するかどうかの議論が続く中、旅行業界ではAIは「補助的なツール」であるべきだとの声も多い。ハナツアーのソン・ミソン代表は「AIが労働力を100%代替することはなく、AIは人々を支援する手段だ」と主張。 同社ではAIを50%は顧客サービス、残りは内部生産性向上のために活用しているという。「パッケージツアーなどの新製品開発に携わる企画者を完全にAIで置き換えるのではなく、時間を節約するためにデータ提供や顧客対応にAIを活用している」と説明した。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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