500円玉貯金、数えてみたら25万円! 銀行に持って行ったら外貨預金を勧められました。メガバングなら安心だし、契約してもいいですよね?
図表2 図表2の例では、為替レートが預入時の1ドル155円から55%も変動して、満期時には1ドル100円になったと仮定した事例です。実際はここまで変動しないかもしれませんが、4.5%の利率以上に為替レートが変動すると、金利分の利益を吹き飛ばしてしまう可能性があります。 <預金保険制度の対象外> 前述のとおり、万一預けた銀行が破綻しても、普通の預金と異なり外貨預金は保護の対象外です。
外貨預金のメリット
<日本円より高金利で運用できる> 2024年5月時点の、あるメガバンクの1年定期預金金利(税引き前)は以下のとおりです。 ・日本円の定期預金:0.025% ・米ドル建て定期預金:4.5% 金利差は年利で4.475%(税引き前)ありますので、外貨ベースでは日本円より高金利で運用ができます。 <為替差益がもらえる可能性がある> 為替変動により損失が出るケースを前述しましたが、逆に利益が出るケースもあり得ます。 例:25万円の預入時レート1ドル155円が受取時は200円へ変動した場合(利息は考慮しない) 預入時:1603米ドル(25万円÷156円※) 受取時:1603米ドルの日本円相当額=31万8997円(1603米ドル×199円※) ※1ドル1円の為替手数料を含む 為替レートの変動により、預金時の25万円は受取時には31万8997円となり6万8997円の(為替)差益があります。
まとめ
もともと、銀行と私たち個人は利益が相反する関係にあります。メガバンクでも、元本保証ではない投資商品を多数取り扱っています。外貨預金はある意味外貨への投資なので、損失が出ても自己責任です。 提案された金融商品の仕組みが分からないまま買ってしまうと、後悔することにもなりかねません。よく分からない金融商品は、まず内容をよく説明してもらい、それでも納得できないときはいったん購入を見送ってもよいでしょう。 金融商品を買う際は、仕組みを十分理解しデメリットなども納得したうえで購入しましょう。自分の資産を守るのは、自分自身です。 出典 金融庁 預金保険制度 執筆者:岩永真理 一級ファイナンシャル・プランニング技能士
ファイナンシャルフィールド編集部