ラグビー日本代表、チームを作り直し「超速ラグビー」を落とし込むためのトレーニングスコッド菅平合宿
同じく福岡合宿に参加したノンキャップのPR茂原隆由(静岡ブルーレヴズ)は、「『超速ラグビー』という中で、いろいろなチームの選手が集まっているが、練習2日目なのでかみ合ってきた。ハンドリングも重要視されていて、スキルとスピードを掛け合わせたラグビーなので難しい印象」。
「自分は左PRでブルーレヴズという、スクラムに一番重点に置いているチーム出身なので、スクラムのメンタリティー、マインドセットを持って引っ張ってくれ、落とし込んでくれと言われた。イングランド代表と戦いたい。そのチャンスをつかみ取れるようにがんばりたい」と意気込んだ。
今季、クボタスピアーズ船橋・東京ベイで9番を張り続けたノンキャップのSH(スクラムハーフ)藤原忍は、ジョーンズHCの合宿には初参加だった。
「日本の『超速ラグビー』は日本だけしかできない。体現するのは9番だ、9番としての役割をしっかり果たしてくれと言われました。システムを理解して、自分に求められていることは何か、その上で自分の強みを出したい。超速ラグビーはオプションがたくさんあって、やっていて楽しい」と前を向いた。
イングランド代表戦に向けて、6月6日から宮崎で本格的に始まる日本代表合宿に、ジョーンズHCは「33人呼ぶ」と公言し、「現在、菅平でトレーニングキャンプに参加している選手から「何人呼ぶか、ということはわからない。選手たち次第」と話すにとどめた。
菅平合宿の最終日には宮崎合宿に入るためのセレクションマッチも行う予定だという。
目標を尋ねられてジョーンズHC「まずはチームを作り直す。そのためには、セレクションを行い、若い選手を育成する。日本のラグビーの戦い方を見直したい。そしてもちろん、テストマッチに勝ちたい」と語気を強めた。
イングランド戦まであと1ヶ月あまり。本格的な始動は6月に入ってからだが、ジョーンズHCは菅平の地で、ポテンシャルの高い選手を育成しながら「超速ラグビー」を落とし込んでいく。
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁