松本まりかさん「もがいてきた人生が若い女性のためになるはずと感じています」|CLASSY.
「インタビュー大好きなんです」と、キラキラした瞳で語ってくれた松本まりかさん。その言葉どおり、過去や葛藤を隠すことなく語ってくださり、自分の経験が若い世代の役に立つならという強い責任感を感じました。美しくて色気のある、パンツスーツ姿にも注目です。
“あざと可愛い”ってなんだ?
2018年放送のドラマ『ホリデイラブ』で演じた役がきっかけで出てきた“あざと可愛い”というワード。今はだいぶ市民権を得た言葉ですが、初めて聞いたときは全くイメージが湧きませんでした。 さらに、『あざとくて何が悪いの?』に出演したことで、この言葉を言われることが多くなり、嬉しかった反面あざと可愛い人間でいなきゃいけないのかな、と感じるようになっていました。そうすることで、みんなが求めるものにも応えられる。でも、私自身は“あざと可愛い松本まりか”が分からなかった。なんとなく演じることはできたかもしれないし、その波に乗ることは簡単だけれど、甘えたくはなかった。 周りから“あざと可愛い”と言われることは有難いんです。ただ、自分を偽ったり、その人気にあやかってしまうようなことは避けたかった。それに“あざと可愛い松本まりか”を演じ切る自信もありませんでした。できないなら勢いに乗ってはいけないし、時間がかかっても自然体でいられる自分を見つけたい。自分を見極めることの大事さを教えてくれた出来事でした。
もがいてきた人生が若い女性のためになるはず
露出が増えたこの5年で、改めて表に立つ仕事の影響力の大きさを実感しました。何の気なしに発した言葉にも反応があったり、インタビュー記事にもたくさん感想をいただいたり。「その言葉に救われました」と言ってもらうたび、もがいてきた人生が若い世代の女性の希望になっているのかも、と感じています。私のインスタのフォロワーで断然多いのが、25~35歳の女性。希望がないと思っていた自分の人生が誰かに影響を与える可能性がある。その責任の大きさに気が付いて、中途半端な生き方はしちゃいけない、と強く思いました。 言葉の持つ影響力は計り知れないから、インタビューも責任を持って受けています。間違ったことを言っていないか、自分の思いとは違う伝わり方にならないか、常に気をつけています。今はその使命感がモチベーションにもなっています。責任は大きいけれども、誰かのためになっていると思えるところに幸福感を感じられる。これまで自分に自信が持てないこともあったけれど、もうそんなことは言っていられない。少なからず影響力のある立場にいるのなら、それに見合う生き方をしなくてはいけない。責任感を原動力に、誰かにいい影響を与えられる人間になりたいと思っています。 4月からドラマ『ミス・ターゲット』で主演を務めています。10代の頃から夢見ていた、ゴールデンプライム帯の連ドラ主演。お話をいただいたときは、その夢が39歳になって叶うんだと思ったと同時に、責任感も感じました。主演として思うのは、作品に関わる全ての人たちの心が健康で、自分の持てる力や才能を輝かせられる4カ月にしたい、ということ。それぞれが我慢することなく意見を言い合えたり、自分の仕事に打ち込めたり。どの立場の人も充実感、達成感を持てる現場づくりをしてみたいです。