58歳・古田新太「“なんてバカバカしいんだ”と爆笑しました」役者を目指した小学生時代のきっかけ
「“枯れた演技”とかやっているのかな」
――学生のころから付き合いがある同年代の役者仲間がいるのは心強いですね。まだ少し先のことですが、2年後に還暦を迎えます。俳優として、1人の人間として、今思い描く未来を教えてください。 「しばらくはこのスタンスを続けていきたいかな。どうせいずれは体がいうことをきかなくなってくるから、今みたいに“戦え”とか“飛べ”と言われても、だんだんできなくなってくる。そうなったときに、オイラも“枯れた演技”とかやっているのかなと思うと、自分でもちょっと楽しみ」 ――こういう人になりたいと思う先輩はいますか? 「尊敬する伊東四朗さんのような“ふざけたジジィ”に憧れます。楽屋に来るときに“ニン!”って言って入ってくるようなね(笑)。それで“先輩、何しに来たんですか。早く帰ってください”って言われるジジィになりてぇな」 そういって笑うが、今の古田さんでも十分その素質を感じる。この先もまだまだ、私たちを楽しませてくれるに違いない。 取材・文/根津香菜子 ふるた・あらた 1965年12月3日、兵庫県生まれ。大阪芸術大学在学中にデビュー。近年の主な出演作に、映画『空白』や、テレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』、『俺のスカート、どこ行った?』、『不適切にもほどがある!』、NHK大河ドラマ『どうする家康』など多数。また、「劇団☆新感線」の各作品のほか、『贋作・罪と罰』、『リチャード三世』、『パラサイト』などの舞台にも精力的に出演している。 衣裳協力/カーディガン28,600、パンツ22,000/共にパゴン(問パゴン本店Tel075-322-2391) 根津香菜子
根津香菜子