皇族確保策、連休明けに議論開始 自民案提出、各党見解出そろう
自民党の麻生太郎副総裁は26日、「安定的な皇位継承の確保に関する懇談会」(会長・麻生氏)が取りまとめた皇族数の確保策に関する「所見」を、国会内で衆参両院の議長に提出した。自民案を受け取った額賀福志郎衆院議長は、記者団に「連休明けに各党・会派の代表者会議を開きたい」と明言した。5月の大型連休後に衆参正副議長の下、与野党協議が始まることとなった。 【図解と写真】「誰が皇室を支えるのか」 皇族数減少、先細る公務の担い手 自民案は、政府の有識者会議が2021年末の報告書で打ちだした確保策について「十分理解でき、妥当なもの」と明記し、了承した。報告書では①女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持する②旧宮家出身の男系男子を養子縁組で皇族とする――の両案を軸に記された。 自民案では①案について「皇族数確保のために必要」と明記。女性皇族の夫と子は「皇族の身分を有することなく、一般国民としての権利・義務を保持し続けることが適切」とした。 一方、②案は「皇族数確保、安定的皇位継承のため必要な方策」と指摘。養子となった男性は皇位継承資格を持たないが、皇室入り後に生まれた子のうち男子だけが皇位継承資格を有するとした。 自民を除く各党は既に見解を示しており、これで各党案が出そろったことになる。額賀氏は「この問題は国家の根幹に関わる問題であり、静かな環境で政争の具にせずにしっかりと議論をしていってもらいたい」と語った。【竹内望、川口峻】