「思わぬ作品に感情を揺さぶられる」。YOUさんが語る心ときめく映画との出会い方
好きな俳優が出会わせてくれた名作
韓国一辺倒では決してなく、常時映画と向き合うYOUさん。「知性に憧れる」ケイト・ブランシェットの『ター』に圧倒されたり、『福田村事件』で鬱々としたり。LiLiCoさんに勧められた『ブルー・バイユー』で大感動したり。さらに巷で話題なら「ジャンルを限らず興味がなくても観る」という姿勢にも平伏です。 「多くの人の心を動かすわけを知りたいし、いらいらするか、泣くか自分の感じ方も確かめたい。『タイタニック』は何にも感じなかった、とか自分の尺度をしっかりさせたいんです。ただ客観的なときばかりでもなく、偶然観た『鬼滅の刃』で号泣しちゃったり……。単純に感情を振り回されるアクシデントも心地いい」 映画からのインプットより映画で心を遊ばせることに魅力を感じているのかも。 さておすすめ映画の中で異色な『玄海つれづれ節』には、素敵なエピソードが。 「共演させてもらった吉永小百合さん。私の中では最初から国民的美人の大女優さん、だったけど実は作品は観ておらず。ご本人に小百合さん像と離れた役はされてないのですか?と聞いたら『一本やったわ』とDVDを貸してくださった。面白かったんです。確かに冒険的な役。刈り上げヘアですよ、内容もパンチがあります。そういう意外性ある作品こそ、大切に観なくちゃと思います」 YOUさんらしい視点に納得です。 『TAR/ター』 ベルリンフィル初の女性マエストロに任命された女性の苦悩を描く。主役のリディア・ターをケイト・ブランシェットが熱演。「彼女が出ていると見たいと思う。自分にない知的なオーラに惹かれます」 © MMXXII Focus Features LLC. All rights reserved. U-NEXTで配信中。 『玄海つれづれ節』 北九州を舞台に、夫に蒸発された女性が仲間に助けられながら自立していく姿を描く。主演の吉永小百合をはじめ、八代亜紀、風間杜夫、三船敏郎、樹木希林などの豪華キャストにも注目。1986年公開。 DVD発売中 3,080円 発売元:東映ビデオ 販売元:東映
『クウネル』1月号掲載 撮影/YUJI TAKEUCHI(BALLPARK)、ヘア&メイク/諏訪部瑠美、取材・文/原 千香子、編集/吾妻枝里子
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