明日はナデナデできるかな?…「人馴れ修行」の日々も楽しい 過酷な暮らしを経て人間嫌い!2匹の三毛猫姉妹を迎えて
明日はナデナデできるかなと期待する日々の楽しさ
優しい見守りが功を奏したのか、2匹は徐々に家や人に慣れていき、迎えて1年ほど経つ頃には、リビングの猫ベッドでゴロゴロ。おもちゃを出すと、気まぐれに遊んでくれるようにもなった。 「手を近づけると、匂いを嗅ぎにきてくれて嬉しい。ナデナデしようとすると飛び跳ねて逃げていってしまいますが、最初の頃とは違い、近づいても逃げなくなった。それだけで大満足です」 今も絶妙な距離感はあるが、一緒に暮らす中で2匹はかわいい仕草もたくさん見せてくれるようになった。 「きなこは好奇心旺盛で、いたずら好き。夜な夜な引き出しを器用に開けて、ペンを盗んで遊んでいます」 対して、あんこちゃんは正確な腹時計の持ち主。ご飯の時間が近づくと、30分前から飼い主さんの視界に入り、圧をかける。 2匹は仲良くじゃれ合ったり、寄り添い合って眠ったりし、マイペースな暮らしを満喫。かわいらしい猫団子を見るたび、飼い主さんは癒しを貰う。 「お互い、依存しあいながら生きている感じです。2匹でじゃれ合っているのを見ていると、姉妹で迎え入れてよかったなと思います」 ちょっとした仕草を見るだけで、心が満たされる。いつ人馴れしてくれるのだろうと、毎日、楽しみ。そんな暮らしを送る飼い主さんは似た状況の方に向け、「急がば回れ」の精神で人馴れしていない猫との生活を楽しんでほしいと話す。 「メディアでは短期間で人馴れする猫が多く紹介されていますが、数年経ってもなかなか懐かない猫もいます。焦らず気長に、猫を眺めて癒されてほしい。明日はナデナデできるかなと期待しつつも叶わない“修行の日々”も楽しいです」 猫心を最優先にし、心の交流を図る飼い主さん家族。その温かい気持ちは、きっと2匹の愛猫にも届いている。 (愛玩動物飼養管理士・古川 諭香)
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