【コラム】30日愛ダービー、欧州最後の1冠は濃厚な敗者復活戦 英ダービー2、3着馬など参戦
欧州のダービー戦線を締めくくる愛ダービー(G1、芝2400メートル、カラ)が、30日(日)に行われます。 今月1日の英ダービー(G1、芝2410メートル、エプソムダウンズ)を制したシティオブトロイ(牡、父ジャスティファイ)が、7月6日に行われる古馬混合戦のエクリプスS(G1、芝1990メートル、サンダウン)に矛先を向けたため、愛ダービーはさながら敗者復活の趣ですが、中身は濃厚。英ダービーでシティオブトロイに2馬身3/4差の2着したアンビエンテフレンドリー(牡、父グレンイーグルス)が10万ユーロ(約1650万円)の追加登録料を支払って参戦を予定し、これに英ダービーは3着でしたが、愛ダービーを過去15勝するA・オブライエン師が送り出すロスアンゼルス(牡、父キャメロット)や、直前のけがで英ダービーを回避し、これが仕切り直しの一戦となる“ゴドルフィン”のアラビアンクラウン(牡、父ドバウィ)が挑戦。残された1冠を争います。 折り返して7月になると欧州では前述のエクリプスSに続き、フランスでは13日に凱旋門賞と同じパリロンシャン競馬場の芝2400メートルを舞台とするG1パリ大賞が行われ、27日には上半期の王者を決めるキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1、芝2390メートル、アスコット)が待ち受けていて、それぞれの結果が秋の勢力図に反映されることになります。 10月6日に行われる凱旋門賞の前売り状況を見ると、1番人気はシティオブトロイで、デビューから3連勝で仏ダービー(G1、芝2100メートル、シャンティイ)を制したルックドヴェガ(牡、父ロペデヴェガ)が僅差の2番人気。これに英オークス(G1、芝2410メートル、エプソムダウンズ)で豪脚を披露したエゼリヤ(牝、父ドバウィ)や、ロイヤルアスコット開催のプリンスオブウェールズS(G1、芝1990メートル)で復活ののろしを上げたオーギュストロダン(牡4、父ディープインパクト)が続いています。 【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)