写真：HOMINIS

小学1年生の頃から月1で告白し続け、高校生になってようやく、ずっと好きだった咲と恋人になれた直也。しかし、そんな中、初対面の美少女・渚に愛を告白され、その熱い想いを受け止めてあげたいと思った直也は、咲と渚、2人の彼女と交際することに！人気コミック原作のTVアニメ「カノジョも彼女」には、「こんなに可愛いんだから1人に絞れないのは仕方ない...」と誰もが主人公・直也の選択に速攻で理解を示すほど、魅力的なヒロインたちが揃っている。「皆が幸せなら、恋人が何人いてもいいよね！」という、恋愛における新概念を刷り込んでくる画期的なタイトルとして、2021年7月の第1シーズンの放送直後から話題を呼んだ、"ネオスタンダードラブコメ"だ。 【写真を見る】⾼橋李依演じる桐⽣紫乃 2023年10月からスタートした待望の第2シーズンは、咲の親友・紫乃の視点から物語がスタート。今回は、13～17話までのストーリーを追っていく。 咲の幸せを願うがあまり、彼女たちの恋愛に口を挟んでいた紫乃だが、実は以前から直也に恋心を抱いていた、ということが第1シーズンの最終話で明確に。その流れを継いでの第13話「いけいけゴーゴー夏休み」では、3人で過ごす初めての夏休みを控え、補習確実な渚を救うため、学年1位の成績である紫乃に渚の家庭教師役を依頼。そこで3人が直也宅で一緒に暮らしていると知った紫乃は、勉強を教えた見返りに、夏休みの間、自分も直也の家に一緒に住むことを提案する。咲の親友に二股を認めてもらうチャンスだと思いOKした直也だが、そこへ、直也に猛烈なアピールを続けている美少女・理香が乱入。「自分も混ぜろ！」と詰め寄るも、直也は頑なに拒否。 第14話「いらっしゃい紫乃さん」から、期間限定で直也の家で同居することになった紫乃。「どんな手を使ってでも二股をやめさせる！」と意気込む紫乃だが、直也と渚に、自分と咲と仲良くなったきっかけを語る中で、紫乃が直也を好きになった理由も回想で描かれていく。そして、直也と咲がピュアな関係をキープしていると知った紫乃が、2人にキスするよう迫る第15話「しっかりして」では、花火大会という夏の一大イベントを舞台に、直也がどんな気持ちで二股を続けているのかが、紫乃の疑問に答える形で明かされた。 咲という恋人がいながら渚に告白された際、「最初は断ろうと思った」と当時の気持ちを振り返りながら、「単に『普通はそうすべき』と思って。少なくとも自分で考えた答えじゃないと、すごく後悔すると思った」と、紫乃に語る直也。その中で、「渚を好きになった」という事実を隠しておくことの方が、大切な咲に対して不誠実だと力強く断言した直也に、紫乃と一緒に惚れ直してしまった視聴者も少なくないはずだ。そして第15話では、直也と理香の関係にも大きな変化が。理香の中に生まれた予感を現すように打ち上がる大輪の花火、というドラマチックな演出で描かれるシーンからは、物語の分岐点となる予兆が感じられる。 続いて花火大会エピソードが描かれる第16話「カノジョと花火」では、いつにも増して美少女に描かれた渚の口から「私が好きになった直也くんは、咲さんのことが好きな直也くんだから」という名言が飛び出す一方で、直也から本心を教えてほしいと迫られた咲が、長年、愛を告白され続けてきたからこその余裕を見せつける。そして、第17話「カノジョと覚悟」では、理香が人気動画配信者・ミリカとしての圧倒的な財力を駆使して直也をキャンプ場へおびき寄せ、彼が自分を異性として意識していることを自覚させるといった、大事件が発生する。 揺るぎないポリシーを持って二股を続ける直也の誠実さはもちろん、咲役の佐倉綾音、渚役の和氣あず未、星崎理香役の竹達彩奈、桐生紫乃役の高橋李依という人気女性陣の楽しげな掛け合いによる、女子同士のカラッとした関係性も大きな魅力でもある本作。小気味よいギャグを織り込みながら深化していくハーレム・ラブコメは、どのようなハッピーエンドを迎えるのか...。ぜひ最終回まで注目してほしい。 文＝中村実香