エミリア・クラーク、大英帝国勲章MBEを受章 2度の脳出血を乗り越え、脳障がいのチャリティ団体を設立
ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」で一躍世界的人気を獲得したエミリア・クラーク。大英帝国勲章MBEを受章した。MBEは社会への貢献や奉仕に対して与えられるもの。 【写真】ハリウッドスターと対面した英国ロイヤルたち
エミリアは2011年にジムでトレーニング中に体調不良を訴え、病院に搬送。クモ膜下出血という診断を下され、緊急手術を受けた。一命は取り留めたが、2013年に再び脳出血に見舞われ再手術。この2回の手術で言語障がいなどの後遺症が残ったがエミリアはリハビリに取り組み、見事に復活を遂げる。俳優業を続ける一方で、療養中にリハビリサービスの人手不足を知ったのをきっかけに母のジェニーと一緒にチャリティ組織「SameYou」を設立。脳に損傷を負った人たちがリハビリを利用しやすくするための資金集めに取り組んでいる。今回の受章はその功績が認められたもの。
エミリアが最初に倒れたのは24歳のとき。「ゲーム・オブ・スローンズ」のシーズン1が終わったばかりだった。過去のインタビューでは当時を振り返り「死ぬよりもドラマをクビになることの方が怖かった。でも私はこの病気に自分を決めさせないと決心した。『どうして私なの? こんなの最悪だ』と思った。ただもう一度頑張らなくてはいけないと感じた」。彼女はその言葉通りリハビリに取り組み、「ゲーム・オブ・スローンズ」にカムバック。2019年の最終シーズンまでヒロインのデナーリスを演じきった。「脳出血を経験していなかったら、ハリウッドで暮らしている自分は最高って思い込んでいたかもしれない。これを経験したことで、自分に何が起きているのかよくわかった」。
インスタグラムでも病気に対する啓発活動を展開、手術直後の自分の姿(右上)も披露しているエミリア。「私は失敗することを恐れない。何かがうまくいかなくても解決できるといつも思っている。痛いし、怖いけれど、あなたにはどんなことでもできる」と力強い言葉も。俳優として、慈善活動家としてのこれからの活躍を楽しみにしたい。