一個でも案外腹持ちがよさそうな「じゃがマヨネーズパン」 材料に聞きなじみのない言葉「ポテトフィリング」とはなんぞや?
【久住昌之 するりベント酒】 スーパーのパンコーナーで「北海道フェア」というのをやっていて、いろんなパンがあったので、一個買ってきて、パン弁当だ。一個だからおやつだけどね。 「じゃがマヨネーズパン」。 こんなの初めて見た。確かに「北海道産じゃがいも」と書いてある。その「ポテトフィリング」を使用しましたと書いてある。 何ポテトフィリングって。初めて聞いた。 さっそくネットで調べたら、「フィリング」というのは、料理やパンの「具材」ということだった。主に洋菓子やパンに詰めたり挟んだりする具材の、総称だった。特定の料理の名前かと思った。 いつの間にか知らん言葉が出てくるのね。それもカタカナのね。 おじさん、運動着はなんでもかんでも「ジャージ」と言ってたけど、トレーナーとかパーカーを経ていつの間にか「スウェット」だもんね。 おじさん油断すると男性用水着のこと「海水パンツ」とか言っちゃうもんね。考えたら何よ「海水パンツ」って。プールに入る時も。 ジャンパーがいつの間にかブルゾンと言われているのを知って、我が師赤瀬川原平さんは少し憤慨して、 「そのうちズボンもズルボンになるんではないか」 と書いていて笑った。 話が横道に逸れたが、ポテトフィリングである。ポテトの具材ということか。つまりそれが「じゃがマヨ」ということか。話をややこしくしてるな。 原材料を見ると「じゃがいも・マヨネーズ」と書いてある。それだけか。ならいいじゃん、フィリングなんて言葉乗せてこなくて。 文句言ってないで、食べます。 端っこからガブリといった。 お、パンがしっかりしてる。フランスパンまではいかないけど、噛みごたえ十分。香ばしい。おいしいぞ。でもまだじゃがマヨは出てこない。 よく噛んで飲み込む。このパン生地、大好きだ。ヤマザキパン、やるな。 もうひと噛み。……まで出て来ん、フィリングが。 でもパンがうまいから許せる。よく噛んで味わって飲み込む。