楽園の海「2024年 総集編」
楽園の海 案内は水中ビデオカメラマンの長田勇さんです。今回のテーマ「2024年 総集編」です。 長田勇さん「映像がたくさんありすぎて悩みましたが しっかりもう一度見てほしい映像を選びました。」 さっそくVTRをご覧ください 長田勇さん「ボートから見る日の出です。今年のお正月は海のコンディションがよかったんですよね~。ナンヨウカイワリは私にとっては「水中の仕事始め」の映像でした。」「ウミガメは私が近づいても全く気にせず、食事中です。水面近くで群れているウメイロモドキや海から臨む太陽もうまく撮影出来て、今年最高の幕開けでした。」 変わって2月9日と23日放送のハゼ特集です. 長田勇さん「水深35mに住んでいるヒレナガネジリンボウ。」 かわいい! 長田勇さん「フタイロサンゴハゼは可愛らしい顔を撮りたくて、時間をかけて頑張りました。こちらはレア度最高レベルのホムラハゼ。凄くオーラを感じます。5年ぶりに見るホムラハゼでしたが、この個体はサービス精神旺盛で、胸ビレを大きく広げてくれました。」 続いて3月の8日放送のクジラ特集です。すごい迫力! 長田勇さん「毎年12月から3月には沢山のザトウクジラが、 繁殖・出産・子育てのために沖縄へやってきます。クジラの好む環境が、この沖縄にあるってことも嬉しいですよね。人間がルールをしっかり守ってクジラと接すれば、毎年この海に帰って来てくれると思います。」 今年も期待です。続いて4月。この回は衝撃的でした。 長田勇さん「海水から真水に変えることの出来る「北谷浄水場」の施設。まるで宇宙ステーションのようですよね。イボヤギは太陽の光を必要としないサンゴの仲間。」 エイリアンというか地球外生物っぽいですよね 長田勇さん「そうですよね、ワレカラは肉眼では、ほぼ見えないほどの小さな生き物。周りにはタイワンカマスの姿もありました。」 変わって5月10日放送。海は様々な表情を見せてくれますね。 長田勇さん「そうですね、ハナゴイが乱舞する中をゆっくりと進みます。水温は27℃。透明度も高く 気持ちのよい海でした!」 かけあしですが次です。6月7日放送、長田さんのライフワークでもあるサンゴの産卵ですね! 長田勇さん「5月21日、梅雨入り宣言のあったその日に撮影しました。直径1m以上のサンゴも産卵していたので、とにかくバンドルの数が 多かった印象です。まるで宇宙を彷徨っている様に見えますね。」 幻想的です!さて7月26日放送ギンガメアジがすごい塊です! 長田勇さん「規模は500匹。グルグル回っています。これは私が一番好きな魚、アカネハナゴイの群れ。本当に綺麗です!滅多に見られないカブトクラゲの大発生も撮影しました。毒を持っていないクラゲでよかったです。」 今年は台風が本島に近寄らず、陸も暑い、海水温も高い、と記録的な夏でした。 長田勇さん「8月初旬には、水温も30℃を超えてしまいました。水深5mより浅い海域のサンゴはすでに白化も始まっていて、深刻な状況でした。 沖縄のサンゴが全滅したらどうしよう、と、すごく心配しました。 長田勇さん「この頃に沖縄本島付近を台風がサッと通って、海水温を下げてくれました。潮通しのいいポイントのサンゴは生き残ってくれたので本当によかったです。今後も見守っていきたいと思います。 やっと海水温が落ち着いた10月です。 長田勇さん「体長7cmほどのコブシメの赤ちゃん。可愛らしいですね。ウミアザミに住む生き物、アザミカクレモエビは体長はわずか1cm。色も雰囲気も住処にそっくり。サボテン草の横で動くハリメダ ゴーストパイプフィッシュ。海藻の揺れに合わせて体を動かしたりする事も可能です。すごいですよね。」 見事なカムフラージュでした。そして2回にわたってお伝えした万座の海。 長田勇さん「地形派ダイバーに大人気の場所です。ドリームホールは水深7メートルの入り口から約20mつづく竪穴とピカチュウの形をした洞窟の出口が有名なポイント。とても幻想的です。ドリームホールから150mほど離れた場所にあるクレバスには、私も、今回初めて入りました。」 クレバスの魅力は、岩の隙間から降り注ぐ光のシャワーでしたね! 長田勇さん「そうです、ここに住みたいと思うほど好きな場所になりました。」 1年をふり返ってみていかがでしたか?長田さんの今年の抱負は「健康で潜る」でしたが? 長田勇さん「私の体は全く問題無しでした!たくさんのサンゴが死んでしまった事が、本当に残念でなりません。ですが生き残ってくれたサンゴもありますので、来年の産卵に期待したいですね。」 楽園の海、新年は1月10日の放送予定です。恒例の初潜りをお楽しみに。長田さん今年1年、ありがとうございました。以上楽園の海でした。