日台音楽交流に600人 児童生徒ら言葉の壁越え 館山(千葉県)
館山市の県南総文化ホール大ホールで6日、台湾・台南市にある崇明小学校と、館山市の館山小学校、館山中学校による「音楽交流会」が行われた。児童生徒の他、保護者や一般にも公開され、約600人の来場者が言葉の壁を越えて音楽で楽しみ、交流した。 インバウンドの観光誘致などを目的に台湾との交流を行っている館山市は、平成30年に初めて教育旅行として来日した崇明小を受け入れ、今回で3回目。音楽活動が盛んな学校であることから、これまでも音楽部のある館山小と交流したり、市内で演奏を披露したりして、音楽を通した交流を展開してきた。 今回は、児童生徒に限らず、広く市民にも日台の交流を楽しんでもらおうと、一般客にも来場を呼び掛けて開催した。館山小、館山中は、日本のポップスを中心に演奏を披露し、崇明小は台湾の民族舞踊曲や民謡、日台両国になじみのある「時の流れに身をまかせ」などを演奏。国際色豊かな音楽を届けた。 崇明小の最後の演奏曲、YOASOBIの「アイドル」では、演奏に合わせて客席の児童生徒らが手拍子と合いの手を入れて盛り上がり、音楽での交流を体現していた。この他、3校による合同演奏もあり、阪神淡路大震災で犠牲となった人への鎮魂や復興を願ってつくられた曲「しあわせ運べるように」を総勢116人で演奏して幕を閉じた。 陳斐雅さん(崇明小6)は「きょうのためにダンスや振り付けなども頑張った。館山の人たちが熱意を持って聴いてくれたので、演奏した後の達成感がある」と笑顔を見せた。佐生百花さん(館山中3)は「初めての国際交流。台湾の国の音楽を聴けて感動した。『アイドル』は私たちもすごくなじみがある曲なので親近感が湧いた。言葉の壁を越えて楽しめた」と感想を話していた。