あすから名人戦第5局 開催地の村は“フィーバー” 舞台となる「藤井荘」の女将が誘致
日テレNEWS
31日から、渡辺明名人と藤井聡太六冠との「名人戦第5局」が長野県で開催されます。開催地である人口わずか6600人ほどの村では、ファンが詰めかけるなど異変が起きていました。 ◇ 30日午後4時ごろ、藤井聡太六冠はスーツ姿で対局室に入りました。31日に始まる「名人戦第5局」を前に、渡辺明名人とともに駒の感触などを確かめていました。 31日からの2日間、日本中から注目されるであろう小さな村は、長野県にある人口6609人(5月1日時点)の高山村です。この静かな村に異変が起きていました。高山村は、渡辺名人と藤井六冠が熱戦を繰り広げる「名人戦第5局」の開催地なのです。 藤井六冠は現在、6つのタイトルを保持。4月に開幕した名人戦は現在、藤井六冠の3勝1敗と、史上最年少の名人と七冠に“王手”をかけています。 偉業がこの地で達成されるのか…ファンが詰めかけていました。 長野市から来たファン 「対局の雰囲気だけでも味わいたくて」 「ちょっと一足先に準備をさせていただきました」 “気が早い”ファンや、会場前で“入り待ち”する人もいました。 群馬から来たファン 「藤井さんがいつ来るのかなって」 「写真撮れたらいいな」 すると、ファンたちは藤井六冠が会場入りする瞬間に遭遇しました。 「頭ちっちゃい!!」 ――見えました? 愛知から来たファン 「一瞬でしたので」 富山から来たファン 「一応、撮ったんですけど、映っているかどうかは…」 第5局の舞台となるのは、200年以上の歴史がある温泉旅館、その名も「藤井荘」です。 藤井聡太六冠とウリ2つの名前に運命を感じた女将が、村も巻き込み名人戦を誘致しました。2021年以来、2度目の開催で、藤井六冠を迎え入れることにしたのです。 この「緑霞山宿 藤井荘」は、森鴎外などの文豪も愛した旅館です。158平方メートルの部屋は1泊約12万円からです。(「藤」 露天風呂付き・4名1室12万6500円 ※6月土曜日・1人あたりの料金) 長野市から来たファン 「名前が『藤井荘』なので、ここは勝つでしょって」 そもそも、どちらかが4連勝していた場合、名人戦が回ってくることはありませんでした。 急ピッチで準備に追われていたのは、30日夜に行われる“前夜祭”のスタッフです。「注目度がハンパない!」と話していました。 高山村産業振興課 柴田亨副参事 「こんな感じ」 この日のために作られたお土産の扇子は、29日にギリギリで届いたといいます。 高山村産業振興課 柴田亨副参事 「今日に間に合ってよかった。うれしさ半分、すごい人が来ちゃったなと。プレッシャーを感じてます」 一方、2人の棋士にプレゼントする地元産のワインを用意した店もあります。 常盤屋 オーナー・藤沢秀雄さん 「今回、村の方で藤井さんと渡辺さんにプレゼントしましょうとワインも」 さらに店内にモニターを設置し、対局を見られるようにしたということです。 長野市から来たファン 「最年少名人、七冠目指して頑張れ~!」 名人戦フィーバーに沸く高山村。果たして、第5局で決着が着くのか、はたまた渡辺名人が意地を見せるのか…。31日からの対局に注目です。