【懸命に生きる小さな命】「リトルベビー」1500g未満で生まれた我が子…悩みながらも強く生きる母親の思いとは (every.しずおか特集)
掛川市の咲来ちゃん、2歳10か月。咲来ちゃんは予定より3か月早く生まれ、体重は774gでした。 (咲来ちゃんの母親) 「小さく生まれて発達がゆっくりで、将来どうなるのかな、歩けるようになるのか、話せるようになるのかなと、生まれたときからずっと心配で」
“気持ち”を共有できる交流の場
孤独になりがちなリトルベビーと母親のためのサークルが静岡市にあります。NICUを経験した、さまざまな年齢の子どもたちとその家族が、イベントなどを通じて交流を深めています。
代表の小林さんも22年前にリトルベビーの双子を生み、子育てを経験した一人です。 (ポコアポコ代表 小林さとみ さん) 「お母さんが心配するその気持ちは一緒だから、先輩のお母さんが新しいお母さんに情報提供をするので、とても貴重な場になっている」
陽翔くんのママ、和美さんもこのサークルのメンバー。同じ境遇の母親と交流し「悩んでいるのは自分だけではない」と前向きな気持ちになれたといいます。 (大石和美さん) 「『困ったことがあったら一緒に考えていきましょう』とか『私たちもこのとき悩みがあったよ』とか、通っていくところなんだと教えてもらえた、私だけじゃないんだと」
静岡発“リトルベビーハンドブック”が助けに
咲来ちゃんのママが手にしていたのは、全国に先駆けてこのサークルが作った、小さく生まれた赤ちゃんのためのハンドブックです。 (咲来ちゃんの母親) 「一般的な母子手帳は1キロから体重が始まるが、娘は700gで生まれたので、(成長)曲線のどこにも書けない状態で。このリトルベビーハンドブックは、体重が1キロ以下から始まるので、こんな感じで大きくなっていくから大丈夫と安心できた」
このハンドブックに出会い、咲来ちゃんの成長を実感できるようになったといいます。 (咲来ちゃんの母親) 「もう周りと比べない、娘なりの成長が見られたら、それで十分。娘には自分のこと、周りのことを大事にできる人に育ってほしいと思う」
“未来への思い”リトルベビーに理解を!
ハンドブックは先行事例として全国でも導入する自治体も増えていますが、代表の小林さんには、その先に見据える未来があります。 (ポコアポコ代表 小林さとみさん) 「日本中どこで小さな赤ちゃんを産んでも、みんなで小さく生まれた赤ちゃんと親を支えるシステムができればいいなと思う」 リトルベビーへの理解がもっと広がり、成長を温かく見守る社会になることを願っています。 (静岡第一テレビ every.しずおか 2024年2月5日放送)
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