天皇、皇后両陛下が全国豊かな海づくり大会出席へ大分県入り…県民らが国旗を手に笑顔で歓迎
大分県の大分、別府両市で10日に開かれる「第43回全国豊かな海づくり大会」に出席するため、県内に到着した天皇、皇后両陛下は9日、稚魚を育てる県種苗生産施設(国東市)を視察後、大分市内のホテルで大会で募集した子どもの絵画、習字の優秀作品を鑑賞された。空港やホテルでは、県民らが国旗を手に笑顔で歓迎した。 【写真】ホテルに到着された天皇、皇后両陛下に手を振る人たち=代表撮影
来県は、皇太子ご夫妻として2018年に「第33回国民文化祭・おおいた2018」、「第18回全国障害者芸術・文化祭おおいた大会」に出席されて以来で、即位後は初めて。
両陛下は正午頃、大分空港(国東市)に特別機で到着し、佐藤知事らの出迎えを受け、歓迎する県民らに手を振って応えられた。
種苗生産施設で両陛下に車エビ漁の現状などについて説明した県漁業士連絡協議会底びき網漁業部会長の松浪誠さん(52)は「温暖化で魚の取れ具合はどうですかと質問された。お目にかかれたのは光栄で、取り組みも分かってもらえてうれしい」と語った。
夕方、両陛下は大分市のホテルで大会の絵画・習字コンクールの優秀作品を鑑賞された。招待された児童・生徒に「難しいところもありましたか」「いつ頃から書道をしていますか」などと声をかけられていた。
絵画の小学校高学年の部で県知事賞を受けた中津市立沖代小6年、橋内心奏さんは「『これからも絵を描くのを楽しんでくださいね』と言われ、うれしかった」と話した。
また、両陛下はホテルで県内外の漁業関係者らとも懇談された。子どもへの水産教室などの取り組みを報告した県漁業協同組合青年部の山田和幸部長(43)は「青年部の活動の話をすごく深く聞いていただいた」と喜んだ。
両陛下は10日午前、大分市のiichiko総合文化センターでの式典に出席し、午後は別府市の別府港で稚魚を放流される。