JR東日本、26年3月に全エリア運賃値上げ 初乗りは160円に
JR東日本は6日、2026年3月に全エリアの運賃を値上げすると発表した。値上げ率は7.1%で、初乗り運賃(切符)は現在の150円から160円となる。全面的な値上げは、消費税増税時などを除くと1987年の民営化以来初。 【この記事に関する別の画像を見る】 再来年2026年3月の値上げを国土交通大臣に申請した。普通旅客運賃は、平均 7.8%の改定で、首都圏で設定している他エリアより低廉な「電車特定区間・山手線内」の運賃区分を「幹線」に統合する。また、きっぷ運賃は1円単位の端数を四捨五入から切り上げへ変更し、IC運賃は、きっぷ運賃より低廉または同額となる。 11km以上の幹線の運賃は、11km以上300km以下の賃率を16.96円(+4.7%)、301km以上600km以下に適用する賃率を13.45円(+4.7%)へ引き上げ。地方交通線の運賃は現行と同様、幹線の賃率を1.1倍した額となる。601km以上に適用する賃率は据え置きする。 例えば東京駅から新宿駅は現在の210円(ICは208円)から260円(253円)、東京駅から横浜駅までは現在の490円(483円)から530円(490円)に引き上げる。 通勤定期の例では、東京駅から新宿駅は現在の6,290円から7,840円に、東京駅から横浜駅までは現在の14,640円から15,600円に値上げ。同様に通学定期では新宿駅までが4,610円から5,710円に、横浜駅までが8,000円から8,550円に値上げされる。 値上げの理由についてJR東日本は、「経営環境の変化に対応し、安全・サービスの維持向上、車両・設備の更新、バリアフリー設備の拡充や激甚化する災害への対策等を着実に進めつつ、今後も鉄道事業をサステナブルに運営していくため」と説明。「わかりやすい運賃体系」のため区分を整理したほか、IC運賃がきっぷより安いか同額になるよう配慮したという。 全エリアの値上げとなるが、通学定期運賃は家計の負担に配慮し、引き下げ額を低く抑えている。
Impress Watch,臼田勤哉