柴咲コウ「挑戦できることが喜び」、全編フランス撮影の主演作「蛇の道」舞台裏を語る
黒沢清が監督を務めた「蛇の道」より、主演の柴咲コウのインタビュー映像がYouTubeで解禁。全編がフランスで撮影された同作の舞台裏を語っている。 【動画】柴咲コウのインタビュー映像はこちら 黒沢が1998年に発表した同名映画を日仏共同製作でセルフリメイクした「蛇の道」。愛娘を殺され復讐を心に誓う父親が、偶然出会った精神科医の協力を得て、事件の真相を暴いていくさまがつづられる。柴咲がフランスで働く精神科医の新島小夜子を演じたほか、「悪なき殺人」で知られるダミアン・ボナールが出演した。 「なぜ私にお声がけしてくれたんだろう」と、小夜子役のオファーを受けたときの素直な気持ちを振り返る柴咲。凄惨な復讐に手を貸すそのミステリアスなキャラクター像には、「垣間見える本心、本性をどう表現したら観客を惹きつけられるか」と、魅力と難しさを感じたという。 フランス語での演技については「そこに挑戦できることが喜びであり、課題」と述懐。撮影前にはフランスに1カ月ほど滞在し、「ほとんどセリフの練習に費やしてたんですけど、メトロに乗って買い出しに行ったりとか」と、小夜子のようにフランスでの生活を体になじませる機会もあったそう。 黒沢の思いや神髄を知るため撮影前に質問を重ねた自分を「ちょっと浅はかだった」と反省する場面も。「(黒沢は)言葉にならないものを映画にしている。それを俳優側である自分が汲み取って表現していかなきゃいけない。クランクイン前にやってしまった……」と振り返る。そして撮影を重ねて信頼を取り戻そうと静かな努力を重ねていたことを告白した。 このほかフランス語のセリフの練習を快く付き合ってくれたというボナールとのエピソードや、小夜子のもとに通う患者・吉村役の西島秀俊、小夜子の夫・宗一郎役の青木崇高との共演シーンの思い出も語っている。 「蛇の道」は6月14日より全国ロードショー。 (c)2024 CINÉFRANCE STUDIOS – KADOKAWA CORPORATION – TARANTULA