フットジョイ「PRO/SLX」がスパイクレスなのにツアーで人気なのはなぜ? 新構造で足裏が地面に吸い付く!?
老舗シューズブランドが満を持して投入した自信作
2023年、誕生100周年を迎えた老舗ゴルフシューズブランドが「フットジョイ」です。1945年以降、PGAツアーで使用率No.1を獲得し続けるなど、厳しいセッティングのトーナメントを戦うツアープロたちから支持されています。 【写真】フットジョイの“革新的”スパイクレスシューズ「PRO/SLX」の詳細画像
そんなフットジョイが24年2月に発売した新製品が「PRO/SLX」です。ツアープロ用のスパイクレスとして16年から販売、開発されている「PRO/SL」シリーズの最新作で、アウトソール(靴底)のデザインなど、構造を一新した全く新しいタイプの製品になっています。 ツアープロが使用するゴルフシューズは、靴底にスパイク(びょう)を取り付けたタイプが主流です。スパイクレスはびょうが付いていない分、地面をつかむグリップ力が弱く、スイングスピードが速いツアープロが使用するには性能的に足りないと考えられてきたためです。 しかし、フットジョイの「PRO/SL」シリーズが登場し、スパイクレスのイメージは大きく変わりました。びょうの付いたシューズに匹敵する高いグリップ力や軽量で長距離を歩いても疲れない快適性など、高い機能性を持ったスパイクレスとして、ツアープロの使用者を増やしてきたのです。 そして今回、デザインや構造を一新した全く新しいスパイクレスとして「PRO/SLX」が発売されました。ツアープロが求めるシューズ開発を長年続けてきたフットジョイが「スパイクよりグリップ力がある」と満を持して投入する自信作だけに、どんなスパイクレスに仕上がっているのか気になるところです。 そこで今回はSNSで配信しているレッスン動画が人気で、若い世代のゴルファーから高い支持を受けるインフルエンサーのルイゴルフ(大塚塁)さんに「PRO/SLX」を試してもらいました。
靴底中の「X」がたわむことで高いグリップ力が生まれる
「PRO/SLX」を履いたルイゴルフさんは「他のシューズにはない不思議な感触がある」と話します。 「靴底が高いと言うか、少し浮いているような感じがあります。でも、地面はグッとつかめていますし、グリップ力はかなり高いですね。シューズ全体の剛性感があって、すごくしっかりしていることも特徴的です。足首をホールドしてくれてシューズの中で足が動かないので、それも靴底のグリップ力の高さにつながっているように感じます。足の裏が地面に吸い付くような感触です」(ルイゴルフ) 今回「PRO/SLX」では「3D X-Wing」という新たに開発した立体構造のアウトソールが採用されています。文字通り「X」を模したデザインが印象的ですが、この新構造がスパイクを超えるグリップ力を生む肝となっています。