『あぶない刑事』タカ&ユージができるまでを舘ひろし&柴田恭兵が告白
「そしてもちろん、それは1人ではできませんでした」と柴田は述懐。「舘さんとの出会いはもちろん、トオルくん(町田透役の仲村トオル)や、温っちゃん(真山薫役の浅野温子)やベンガルさん(田中文男役)たちがいらしたからです」と柴田が言うと、舘は「中条さん(近藤課長役の中条静夫)もね」とすかさず付け加える。「もちろんです。だからやっぱり、みんなで作ってきた『あぶない刑事』だということですね」と柴田は感慨深げに語った。
もしもお互いが、別の作品で別の役として共演するとしたらどうなるだろう。舘は「僕はね、どんな役でもできると思います。2人のキャラクターがぶつかることはないですから」と自信たっぷり。一方で柴田も「舘さんがおっしゃる通りです」とし、「『あぶ刑事』と関係なく、舘さんが刑事で僕が犯人として説得されたり、逆だったりしても、大丈夫です」と余裕を見せた。さらに舘は「俳優として互いにリスペクトしあってるからね。いい距離感があるんです」と満足げ。その距離感もまた「最初からそうだったんです。それは、作ってできるもんではないと思うんだ」と舘が語ると、柴田も大きくうなずいた。信頼と納得の奇跡の関係性。それがあったからこそ、「あぶない刑事」という物語は、ここまで人を魅了するのだろう。(取材・文:早川あゆみ)