Travis Japan、1stアルバム『Road to A』が首位 海外活動への意識とダンス巧者な魅力
参照:https://www.oricon.co.jp/rank/ja/w/2024-01-01/ 1月1日付(2023年12月26日発表)のオリコン週間アルバムランキングによると、Travis Japan『Road to A』が推定売上枚数153,457枚で1位を記録。その後、松任谷由実『ユーミン乾杯!!~松任谷由実50周年記念コラボベストアルバム~』が57,490枚で2位、SEVENTEEN『SEVENTEENTH HEAVEN』が24,628枚で3位と続いた。 【写真】タイのジャングルに向かうTravis Japanメンバー 首位に立った『Road to A』は、7人組男性グループ・Travis Japanの1stアルバム。タイトルの“A”に込められたさまざまな想いの中の一つにあるのが、信頼性や真実、本物といった意味を持つ“Authenticity”の略で、あえてアルファベットの最初の文字である“A”と略すことで、本作でようやくスタートラインに立った、原点に立ち返ることで恐れず挑戦できる、常にAを探す旅を続けるという意味を込めたという(※1)。 そんな本作の1曲目を飾るのは、昨年リリースした1st配信シングル「JUST DANCE!」。“踊ろう”と題したこの軽快なダンスナンバーで幕開けさせるあたりに、彼らのダンスへの強いこだわりが見て取れる。それはMVやダンス練習動画でも確認できるだろう。 目まぐるしくポジションが移り変わる奥行きのあるフォーメーションダンス、しなやかでありながら力強さも併せ持った高度な技術、どの瞬間を切り取っても完成されている表情など、彼らのパフォーマンススキルの高さが随所に表れている。 本作は、こうした彼らのダンスグループとしての側面が強く表れている。2曲目「LEVEL UP」は、まるでゲームの世界に入り込んだかのようなエレクトロサウンドの上で、メンバーたちのメロディアスなボーカルが踊り回る。陽気なベースラインがサウンド全体を牽引する4曲目の「Okie Dokie!」では、後半で〈Dancing dancing dancing dancing〉と踊り続けようと促す。こうしたダンスチューンが揃った今作は、その後もダンスミュージック中心に様々なサウンドを経由して、息もつかせぬ展開を見せていく。 特筆すべきは、豪快なファンクナンバーの6曲目「DRIVIN’ ME CRAZY」だ。金管楽器とリズム隊が絶妙に絡み合うマーク・ロンソン「Uptown Funk ft. Bruno Mars」直系のアレンジのこの曲は、思わず体を動かしたくなるような楽しさがある名曲だ。8曲目「Swing My Way」もいい。ホーンセクションを中心にバンド演奏全体がスウィングするビッグバンド調のジャジーなこの曲は、聴いているだけで心が躍る。渋いAOR路線の9曲目「Till The Dawn」も個人的にはかなり気に入った。ソウルフルなボーカルを裏で支えるリードギターや、品のあるベースプレイが心地いい。特に後半のギターソロは必聴だ。