まず頭に浮かんだのは「悲しい」よりも「ありがとう」のひと言ーー漫画家・鳥山明の訃報を受けて、鳥嶋和彦氏がその胸中を語った。
2024年3月8日、漫画家・鳥山明氏が逝去したことが明らかとなった。享年68歳。 多くの人が知るように、鳥山明氏は『ドラゴンボール』『Dr.スランプ』などの人気作で知られる漫画家で、ゲーム方面では『ドラゴンクエスト』『クロノトリガー』のデザインを担当するなど、日本のみならず世界のカルチャー史に多大な影響を与えてきた人物である。 氏の訃報を受けて、世界中のメディアがそのニュースを報じ、また多くの関係者や著名人、そしてファンたちが追悼の声をあげていたことも記憶に新しい。声をあげたファンの中には、フランスのマクロン大統領も含まれるなど、その影響力の凄まじさを改めて感じさせられた。 しかし、そんな中にあって、もっとも近くで鳥山明氏と共に仕事をしてきた人物が、最低限のコメントのみを発し、実に30近くもあったという取材依頼を断っていたという。 そう、鳥山明氏をデビュー時代から支え、共に『ドラゴンボール』や『Dr.スランプ』などを作り上げてきた、漫画編集者の鳥嶋和彦氏である。 今回、そんな鳥嶋氏の、その胸中を打ち明ける独白が、3月25日27時に放送されることとなった。 放送される場所は、ラジオ局J-WAVE(81.3FM)の「TOKYO M.A.A.D SPIN」内のコーナーである「ゆう坊&マシリトのKosoKoso放送局」だ。曰く「自分が信頼できる場所で、しっかりと自分の声で届けられる形でやりたかった」とのこと。 そこでは、鳥山明と出会って始まった氏の編集人生についてや、そんな鳥山明とどう作品作りをしてきたのか、そして鳥嶋氏のやるせない思い(鳥山氏と離れた数年間に対する後悔?)などが、鳥嶋氏らしい軽妙な口ぶりと共に語られていく。 生々しくも、それでいて誠実な姿勢が伺える鳥嶋氏の談話は、まさに日本のコンテンツ史の一幕でもある。実に興味深い内容になっているので、とくに『ドラゴンボール』や『ドラゴンクエスト』に影響を受けてきた世代には、ぜひ聞いてみてほしいと思う。 私が、彼とどう作品作りをしてきたか、それによって何が生まれ、何が変わったのか。一つの奇跡の記録、素直に漫画に感動して励まされたことを語り、感謝する言葉を広く伝える場をもつことにしました。 それぞれが感動した「あの日」、彼に、彼の漫画に感謝し、思い出し、語る。それが彼への献花だと思うのです。 漫画編集者 鳥嶋和彦 なお、本放送のテキスト版は、後日(できるだけ時間を空けずに)電ファミニコゲーマーに記事として掲載する予定だ。
電ファミニコゲーマー:TAITAI
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