「年金だけで生活できません」高齢者世帯の41.7%に。親世帯に仕送りする子世帯も多い?
国民年金・厚生年金の平均月額はいくら?
次に、日本の公的年金である「国民年金」と「厚生年金」の平均月額を見ていきましょう。 国民年金は、原則日本に住む「20歳以上60歳未満の人全員」が加入対象で保険料は一律です。 一方で厚生年金は、主に「会社員や公務員など」が加入対象で、保険料は収入に応じて変わります。 厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金と厚生年金(国民年金を含む)それぞれの平均月額は下記のとおりです。 ●国民年金の平均月額 ・全体:5万6316円 ・男性:5万8798円 ・女性:5万4426円 ●厚生年金の平均月額(国民年金を含む) ・全体:14万3973円 ・男性:16万3875円 ・女性:10万4878円 国民年金は保険料が一律のため、受給額に個人差があまりありませんが、平均月額は約5万円と、生活費としては心もとない金額です。 厚生年金は、国民年金に上乗せして支給されるため、国民年金よりも受給額が高くなっており、平均月額は約14万円です。 なお、厚生年金は、収入によって保険料が変動するため、受給額に個人差が生じやすく、人によってはより多くの年金額を受給できる可能性もあります。 このように「受け取る年金の種類」や「現役時代の働き方」などによって、年金受給額が大きく変わるため、老後が不安な方はまず、ご自身の受け取れる年金見込額を確認することが大切です。 将来受け取れる年金見込額が知りたいという方は「ねんきんネット」もしくは「ねんきん定期便」で確認することをおすすめします。 老後生活を年金だけで賄うことが難しい場合、「退職後も就労を続ける」「老後のために蓄えた資金を切り崩す」などの対策をとり、赤字分をカバーする必要がでてきます。 さらに、子どもからの経済的支援を受けることも、老後の生活費不足を補う一つの手段となり得ます。 では、親に仕送りをしている世帯はどのくらいいるのでしょうか。