フィテッセがオランダのプロリーグから撤退へ? 露のウクライナ侵攻から経営悪化…ライセンス委員会が再建案却下
フィテッセはオランダ・プロリーグからの撤退を余儀なくされるのか。オランダ『Voetbal International』が伝えている。 かつて安田理大氏、ハーフナー・マイク氏、太田宏介氏が所属し、短期間ながら本田圭佑もプレーしたフィテッセ。オランダ1部・エールディビジの優勝経験こそないが、長らくトップディビジョンに君臨する由緒正しきクラブだ。 そんなフィテッセは、22年2月のロシアによるウクライナ侵攻を発端として経営が悪化。 元々不安定なクラブ経営が続いていたなか、翌月にロシア人オリガルヒのオーナー、ヴァレリ・オイフ氏が全面撤退し、主に財政面の問題が深刻化…今年4月、オランダサッカー連盟・独立ライセンス委員会から勝ち点18剥奪を突きつけられ、当時最下位のフィテッセは、この時点で2部リーグへの降格が決まった。 独立ライセンス委員会が「プロリーグ史上最大の勝ち点剥奪」という重い処分を下したのは、フィテッセがプロリーグライセンスを維持するに値しない経営状況と判断したため。 当時、フィテッセのエドウィン・ラインチェスGMは「クラブの新たな方向性に自信がある。フィテッセを消滅させてはならない」と語るも、6月17日に独立ライセンス委員会へ提出した新たな予算案は「包括的ではない」と突き返され、いよいよプロリーグライセンスの取り消しが現実味を帯びてきた格好だという。 現実的に、生き残るには外部からの資金援助に頼るしかない状況とされ、ラインチェスGMも取材対応で「再びいくつかの深刻な困難に直面した」とうつむき顔。自信を持って独立ライセンス委員会へ出向き、ライセンス保持を期待していたなかでの“成果なし”だったようだ。 現在、フィテッセは総力を挙げてクラブの売却先を探しており、ラインチェスGMいわく「オランダ国内の事業者と協議中」とのこと。プロリーグライセンス維持へのタイムリミットは未定だが、このままでは2部降格どころか、アマチュアからの再出発ないしクラブ消滅だ。
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