【イベントレポート】細田守が「果てしなきスカーレット」主人公像を語る、ソニー・ピクチャーズと世界配給も
「果てしなきスカーレット」の製作発表会見が本日12月23日に東京・TOHOシネマズ 日比谷で行われ、監督・脚本・原作を担う細田守とスタジオ地図のプロデューサー・齋藤優一郎が出席した。 【画像】東宝が2025年の作品ラインナップを発表 “時空をこえる”強き王女スカーレットの物語が描かれる同作。これまでの作品とはテイストが異なるスーパーティザービジュアルを披露した細田は「赤い海のような混沌の世界から、希望の光を見ている主人公スカーレットの姿をここには描いています。とある国の王女が厳しい世界を旅する。アクションもあり、ロマンスもあり、皆さんに楽しんでいただけるようなエンタテインメントになればと志を持って制作しています」と期待を込める。 また細田は、同作で描かれる主人公像について「今までの私の映画の中でもっとも困難な、非常にハードな、生やさしいもんじゃない状況下で冒険していく」と明かす。続けて「誰しもが共感できるような普遍的な気持ちをテーマに、“生と死”みたいなことにも踏み込んでいきたい。生きづらい世の中だったり、先行きが見えない状況でも、スカーレットのように怖気づかずに強く前を向いて生きてほしい。励まされたり希望を見出してほしい。難しいテーマではありますが、がんばって作りきりたいなと思っています」と述懐した。 前作「竜とそばかすの姫」では、手描きとCGを組み合わせる新しいアニメーションの可能性を体現した細田。「果てしなきスカーレット」でも新たな手法を模索しているようで、細田は「『竜とそばかすの姫』でも実験を繰り返し、積み上げて完成させてきた。アニメーションではありながらも、それを超えていくような画面になったらいいなと工夫しています。いわゆるセルアニメではなく、かといってハリウッド的なCGアニメでもない。まったく別の新しいルックでアニメーションの可能性を広げていきたい」と言及した。 また「果てしなきスカーレット」は、スタジオ地図が東宝、ソニー・ピクチャーズとスクラムを組んで全世界配給を目指すという。齋藤は「細田さんのこの脚本を読んだとき、きっと世界中で社会現象が巻き起こるんじゃないかと第一印象を受けました。世界の方々に向けて、何か希望を見出すような作品になるよう製作します」と語る。日本での配給は東宝、それ以外の国と地域での配給はソニー・ピクチャーズが担う運びだ。 「果てしなきスカーレット」は、2025年冬に全国でロードショー。キャスト、あらすじなどの詳細は続報を待とう。 (c)2025 スタジオ地図