打開案になるのか?MLBがアリゾナ、フロリダの2カ所集中開催のリーグ再編方式でシーズン実施プランを検討
新型コロナウイルスの影響で開幕が延期されているメジャーリーグがキャンプ地であるフロリダ、アリゾナの2カ所に全30球団を集めて無観客でレギュラーシーズンを実施することを検討していることが10日、明らかになった。USAトゥデイなど複数のメディアが報じたもの。 USAトゥデイによると春季キャンプが、ちょうどアリゾナ、フロリダで15球団ずつに分かれているため、そのまま2つのリーグに再編。さらに、その15球団をそれぞれ5球団ずつ3地区に分けて順位を争うというもの。各地区は、5球団の奇数球団のため「ダブルヘッダーが採用されることになるだろう」という。 ア・リーグとナ・リーグの両リーグのチームが混在することになるため、全試合でDH制度が導入されることが濃厚で、フロリダに本拠地を構えるタンパベイ・レイズ、マイアミ・マーリンズ、アリゾナに本拠地があるアリゾナ・ダイヤモンドバックスのスタジアムを含む、26球場が使用される。このプランであれば、各球団がキャンプ地に再集結して約3週間の準備をスタートさせて、そのままシーズンに突入でき、集中開催のため特にアリゾナでは各球場間を車で約1時間以内で移動できるため感染リスクを最小化できる。 また「財政的にテレビ放映権の所有者には大きな恩恵となり、1日中、テレビの視聴者を捕まえることができるかもしれない。フロリダでの試合は、東部時間の午前11時に始めることができ、東海岸のチームやファンのためにゴールデンタイムにも試合を行うことができるかもしれない。西海岸チームにもアリゾナでゴールデンタイムのプレーが許されるかもしれない」というメリットもある。 この新しい編成では、フロリダの「グレープフルーツリーグ」は北地区に田中将大のニューヨーク・ヤンキース、フィラデルフィア・フィリーズ、トロント・ブルージェイズ、デトロイト・タイガース、ピッツバーグ・パイレーツの5チーム。南地区に前田健太がトレードされたミネソタ・ツインズ、筒香嘉智が加わったレイズ、ボストン・レッドソックス、アトランタ・ブレーブス、ボルチモア・オリオールズの5チーム。東地区にワシントン・ナショナルズ、ヒューストン・アストロズ、ニューヨーク・メッツ、セントルイス・カージナルス、マーリンズの5チーム。 アリゾナの「カクタスリーグ」は、北東地区にダルビッシュ有のシカゴ・カブス、サンフランシスコ・ジャイアンツ、ダイヤモンドバックス、コロラド・ロッキーズ、オークランド・アスレチックスの5チーム。西地区に大谷翔平のロサンゼルス・エンゼルス、秋山翔吾のシンシナティ・レッズ、ロサンゼルス・ドジャース、シカゴ・ホワイトソックス、クリーブランド・インディアンズの5チーム。北西地区にミルウォーキー・ブリュワーズ、サンディエゴ・パドレス、シアトル・マリナーズ、テキサス・レンジャーズ、カンザスシティ・ロイヤルズの5チームが入る。 同紙の取材に対してエンゼルスのトニー・ラルーサ・シニアアドバイザーは、「このように分ければ実現可能になる。ユニークなシーズンになると思う。我々が今やってはならないことは、あきらめるということだ」とコメントした。