医師偏在問題、「都市部で開業規制を」と財務省提言 医師会は反発
財務省は、開業医や勤務医が大都市に集中している問題を解消するための提言をまとめた。都市部での新規開業を規制し、診療所が足りない地域では診療報酬の単価を引き上げる必要があるとする内容だ。ただ、日本医師会からはさっそく反発の声が上がっている。 16日に開かれた財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の分科会で示した。財務省によると、これまでも大学の医学部の定員に「地域枠」を設けるなど、卒業生が地元に定着しやすくする対策がとられてきた。だが、患者が多い都市部で働く傾向は収まっていないという。 そこで財務省は、地域や診療科ごとに医師の定員があるフランスやドイツの仕組みを参考に、新規開業に規制を設けることを提案。さらに、全国一律となっている診療報酬に地域別の単価を設定し、医師が過剰な都市部で引き下げ、医師が足りない地域にはより手厚くするといった方向性を示した。
朝日新聞社