天皇陛下“晩さん会”でお言葉 出席した皇后さまの様子は
日テレNEWS NNN
イギリス・チャールズ国王夫妻主催の晩さん会で天皇陛下は、第2次世界大戦で戦火を交えた両国の歴史を踏まえた上で、「苦難のときを経た後に、私の祖父や父が天皇としてこの地を訪れた際の思いがいかばかりであったかと感慨深く思います」と述べられました。日本テレビ、宮内庁担当・笛吹雅子解説委員が現地から中継します。 ◇ 山崎誠アナウンサー 「陛下は、過去の困難な時期を振り返られたということですね」
日本テレビ 宮内庁担当・笛吹雅子解説委員 「天皇陛下は、昭和天皇の晩年、毎週のように会って話を聞かれていました。祖父や父から平和への強い思いを聞き、その思いを受け止めてきた、その上で、自ら推敲を重ねられた英語のスピーチでした。できるだけ現地の人の言葉で話すというのは、それだけ直接伝わるという思いがおありなのだろうと思っています」 山崎アナウンサー 「スピーチのときは、チャールズ国王もいらっしゃいましたが、どのように陛下のお言葉を聞いていたのでしょうか?」
宮内庁担当・笛吹雅子解説委員 「陛下が過去を振り返られた時、会場はしんと、背筋が伸びるような空気に変わりました。チャールズ国王は、陛下が『祖父』という時に顔を見て、『私の父は…』と続けられた時に陛下の顔をぱっと見上げていました。国王もおそらく女王から、思いを受け継ぐという共通の認識があるのだろうと。二人だからこその感情の共有が感じられた瞬間でした」 山崎アナウンサー 「晩さん会でもお二人の親密な様子は見られましたね」
宮内庁担当・笛吹雅子解説委員 「陛下がスピーチで未来に向けて、『子どもたち』『若い世代』と話されたときに、チャールズ国王が大きくうなずいているのも印象的でした。先人たちの苦労の上に、どうしていくか、考えてきたお二人だと思いました。宮内庁の幹部も、『協力してこれからの世界に貢献をというお二人のスピーチには共通するものを感じた』と話しています」 山崎アナウンサー 「チャールズ国王は、『日英両国のパートナーシップの核心にあるのは、深い友情です』『最も暗い年月をも含んだ、歴史の教訓の上に築かれてきました』とスピーチしました」 宮内庁担当・笛吹雅子解説委員 「国王はほかにも、ジブリ作品やハローキティ、ポケモンなどの日本文化にも触れながら、ユーモアたっぷりのスピーチをしていまして、冒頭『おかえりなさい』と言われた時には、陛下も本当にうれしそうな笑顔を見せられました」 桐谷美玲キャスター 「皇后さまも今回、出席されていましたが、どのようなご様子でしたか?」 宮内庁担当・笛吹雅子解説委員 「皇后さまはロンドン到着後、ホテルで体調を整えられてきました。きのう(現地時間25日)は、国王夫妻ともよく話し、笑顔を見せられていました」