ダニエル・デュボア　勝利の鍵

■フットワークを駆使し、ジャブを打ち込む デュボアのフルゴビッチ戦の映像を見れば、出入りを繰り返すフットワークを序盤に繰り出していたことが確認できる。 足を軽快に動かしながらジャブを繰り出すことで、良いリズムを作り出し、ジョシュアを困らせることができるだろう。チャンピオンがこれを一貫して行えば、ジョシュアのフラストレーションを貯めることもできるだろう。 ■パワーショットをコンパクトに 先述の通り、デュボアはパンチが大振りすぎることがあり、とくに混戦の中で攻撃を試みる際にこの傾向が顕著だ。 これを2度統一ヘビー級世界王者となった経験豊富なジョシュア相手に見せてしまえば、デュボアにとって厳しい結果となるだろう。 チャンピオンはもう少しコンパクトな攻撃を心掛ける必要がある。さもないと、ジョシュアの大きな右ストレートに晒されてしまう。 ■ビッグマッチに意気込みすぎない 確かにデュボアは大舞台での経験はある。2023年8月にオレクサンドル・ウシクと対戦した時の経験がその最たるものだ。デュボアはよく対応し、第5ラウンドにはボディショットでウシクからダウンを奪っている。ウシクはローブローをしきりに主張したが、ベルトライン上の攻撃であったと判定された。 しかし、デュボアはウェンブリー・スタジアムのようなまばゆい大舞台での戦いは未だ経験していない。 このような舞台でデュボアが過剰に意気込むと、IBFタイトルをすぐに手放してしまう結果に終わる可能性がある。 できるだけ冷静かつ落ち着いた状態を保つことが勝利の可能性を高めるだろう。