主食のコメにも値上げの波 飲食店の客など戻り需要層
熊本朝日放送
コメの価格が上がっています。農水省の発表では、5月のコメ1俵=60キロの全国の平均価格は、去年の同じ時期と比べて、12%高くなっています。 熊本市中央区のコメの販売店のふじき本店は業務用や家庭用のコメを取り扱っていて、店頭でおにぎりの販売もしています。 21年前に販売を始めた時の価格は、1個100円。その後、消費税増税のタイミングなどで価格を改訂し、去年10月に130円から150円に値上げしました。 ふじき本店 藤木明さん 「具材が上がって、ノリとか袋資材まで上がってきたので、20円上げさせていただいた。赤字でもないけど、黒字になるかな?という価格だったので少しずつ上げさせていただいています」 全国のコメの価格は、2年続けて前年を上回り、月ごとの平均価格は、5月まで3カ月連続で上昇しています。 この価格高騰には、コロナ5類移行後のインバウンドの回復も影響していると言われています。 ふじき本店 藤木明さん 「ホテルの朝食分が増えて、飲食店の客が戻って需要が増えて、今も高値につながっているかもしれない」 大都市圏と比べると、上昇幅は小さいようですが、業務用のコメは、熊本県内でも値上がりしているといいます。 ふじき本店では、需要の増加に備え、在庫を確保するために10キロでの販売を休止、最大5キロでの販売としているほか、新米の時期に近づく夏に恒例にしていた割引セールも今年は実施しません。 「コロナの時は、余ってしょうがなかった」という声もありましたが、需要が増えれば価格が上がるのが経済の原則。物価高騰の波は、主食のコメにも及んでいます。