フェラーリが本社マラネロ工場の発電所を停止! 太陽光発電を倍増して2030年までにカーボンニュートラルを目指します
太陽光発電システムを倍増し、再生可能エネルギーを積極的に活用
2030年までにカーボンニュートラルを目指すフェラーリは、これまでメタンガスを燃料とするジェネレーターによって工場の電気を供給してきましたが、今後は太陽光発電システムを倍増して補うと発表しました。これはフェラーリにとって重要なCO2削減のマイルストーンとなります。フェラーリの再生可能エネルギー活用の積極的な取り組みについて見ていきます。 【画像】工場の太陽光発電システムを倍増! 2030年までにカーボンニュートラルを目指すフェラーリを見る(8枚)
CO2排出量を年間60%削減、メタンガスの消費量を従来比で70%削減する
2024年10月1日、フェラーリはメタンガス消費量の大部分を再生可能エネルギーに置き換えるため、マラネロ工場のトリジェネレーション発電所を停止したと発表した。フェラーリの電力供給は、他の電力ソリューションとともに、設置されている太陽光発電システムを倍増させることで引き続き保証され、現在の5MWp(メガワットピーク)から2030年までに約10MWpに達することを目指す。 2009年以来、電気、熱、冷却エネルギーを生み出してきたガス燃焼式トリジェネレーターの停止は、当初の計画よりも3カ月早く行われた。これは2022年のキャピタル・マーケッツ・デイで発表されたフェラーリの脱炭素化計画に沿ったもので、スコープ1と2のCO2排出量を年間60%削減、メタンガスの消費量を従来比で70%削減する。 2022年まで、2台の吸熱式メタンガスエンジンによりフル稼働で年間約120GWh(ギガワット時)の電力を生産していたトリジェネレーターは、高効率技術の1例として知られており、エネルギーサービス管理機関(Gestore Servizi Energetici)によって、エネルギー節約の成果が証明されている。 現在、自家発電による再生可能エネルギーとPPA(電力購入契約)による再生可能エネルギーで、マラネロ工場の電力需要の約40%を賄っている。残りの部分は、再生可能エネルギー源から供給保証付きのエネルギーを購入することで、電力網から供給されている。この2つのエネルギーを支えるため、最先端の技術を導入している。たとえばマラネロ施設の電気インフラ全般が強化され、変電所の全面改修と、各40MVA(メガボルトアンペア)の変圧器3基が新たに設置された。 2023年におけるグループ全体のエネルギー消費量は1520TJ(テラジュール)で、2022年(1580TJ)に比べ4%減少し、ファラーリはエネルギー供給と効率化に向けた技術革新とプロセス改善の道を突き進んでいる。
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