2023年全日本選手権準優勝の堀池空希、プロデビュー戦メインイベントで1回KO勝ち
プロボクシングの66キロ契約6回戦が19日、東京・後楽園ホールで行われた。東洋大出身で2023年全日本選手権ライトミドル級準優勝の堀池空希(ひろき、22)=横浜光=が、シェ・ジュンイ(19)=中国=に1回2分7秒KO勝ち。プロデビュー戦で抜擢(ばってき)されたメインイベントで圧勝した。 1回から左フック、左ジャブの強打で攻め立てると、左ボディーフックがジャストミート。シェ・ジュンイは悶絶(もんぜつ)してキャンバスを転げ回り、10カウントを聞いた。 「(フィニッシュは)めちゃくちゃ手応えがあった。緊張は何もなかった。アマチュアの試合と注目のされ方が全然違うので、楽しみだった。終わった瞬間はほっとしたのが一番強かった」 神戸市の実家が空手道場で、父・典久さん(51)は極真空手で世界準優勝。物心がつく頃には空手を始めていた。中2でキックボクシングに転向し、兵庫・西宮香風高入学後に16歳でプロデビュー。キックボクシングはアマ・プロ通じて25戦18勝6敗1分けの戦績を残した。パンチの練習のためにボクシング部に入部したが、ボクシングにハマり高2の終わりにボクシングに専念した。 典久さんは神戸から駆け付けて会場で応援。堀池は「僕よりお父さんの方が緊張していました」と笑った。帝拳ジムなどの主催興行「WHO‘S NEXT DYNAMIC GLOVE on U―NEXT」に定期的に出場できる「強化育成指定選手」1期生に選ばれており、コンスタントに試合をこなしやすい環境にいる。所属ジムの石井一太郎会長(41)は「スピードは抜けている。足も動くし速い。目も良い」と絶賛。次戦にも特例で日本ユース・スーパーライト級王座決定戦に出場させたい意向を示し「期間が1カ月ぐらいあればやらせる」と自信満々だった。 堀池は「今年はユースタイトルを取って、日本ランキングに入りたい。長所はスピード。スピードを売りにしていきたい」と力強く語った。 堀池のアマチュア戦績は28戦21勝(5KO・RSC)7敗、シェ・ジュンイのプロ戦績は3戦2勝(1KO)1敗となった。(尾﨑陽介)