広島今季最多タイ15安打3連勝 3戦連続V打の新4番・小園けん引「僕が中心にならないと」 若鯉で貯金1
「広島6-3中日」(10日、マツダスタジアム) 鯉の勢いが止まらない!広島が今季最多タイの15安打で3連勝。4月4日以来の貯金1とした。3試合連続で4番に座った小園海斗内野手(23)が、五回に3試合連続の決勝打を放つなど、1安打2打点で打線をけん引。2点ビハインドの四回には中村健人外野手(26)と矢野雅哉内野手(25)の連続適時打で同点に追いつく活躍と、若鯉が躍動。勢いそのままに上位追走を狙う。 しぶとい打球が一、二塁間を抜けると球場は大歓声に包まれた。小園は一塁上でベンチの祝福に応えるように一塁上で両手を力強く握りしめる。勝負強い4番がまたもやチームを勝利へ導いた。 「いいところにきたら絶対振っていく気持ちを持っていた。ヒットになればなんでも良いので打点につながって良かったです」 同点の五回。2死一、二塁で打席を迎えた。1、2打席目は抑え込まれていた松葉に対して、いつも通り積極的に仕かけた。初球は空振りも、2球目のツーシームをしぶとく一、二塁間へ。7日・阪神戦(甲子園)から3試合連続での4番起用に、3試合連続決勝打という最高の結果で応えてみせた。 昨季は3年ぶりに出場が100試合を切った。迎えた高卒6年目の今季。並々ならぬ思いを持ってグラウンドに立っている。「他の球団を見てもやっぱり若い選手が内野を引っ張って、勢いをつけている。カープの若手の中では一番試合にも出て、経験も積ませてもらった。僕が中心にならないといけない」。その言葉通り、ここまで全試合でクリーンアップを任され、13打点はチームトップ。主力の自覚を背負い、戦っている。 “跳ねた”若鯉は小園だけではない。四回に2点を先制されるも直後の攻撃。2死一、二塁から中村健がチェンジアップに食らいつき、左前適時打で1点差。「低めで誘ってくる投手なので浮いてきたボールは全部いこうと思っていた」と振り返った。 なおも2死一、二塁で続く矢野も左翼前にポトリと落とし、二走・末包が生還。矢野は六、八回にも安打を放ち、今季初の猛打賞をマーク。「練習で朝山(打撃)コーチが映像を見て、(バットの)ヘッドが入りすぎていると教えてくださった。ただボールにバットをぶつけるイメージで」と微調整が、結果につながったことを明かした。 新4番・小園を中心とした若鯉打線の躍動でチームは今季3度目の3連勝。4月4日以来の貯金1を手にした1勝を新井監督は「みんなで頑張って取った1勝だと思う。同じ1勝でも価値がある」と手応えを口にした。首位・阪神までは1・5ゲーム差。勢いそのままに上位を追走する。