なぜ日本は幸福度ランキングが低い?「我慢は美徳」が圧力に【テレビ寺子屋】
◆ほどよくわがままに
若年性アルツハイマー病は進行が早いと言われていますが、55歳で確定診断がついて70歳の今、彼は一人でカフェに行ったり、あるいはここのランチは安いからとランチを食べに行ったり、絵を描いたり、ダンスを覚えに行ったり、カラオケをやった時期もあります。 確かに長続きはしないけれども、認知症になったらもう終わりなんてことはないのです。 できるだけ自由に自己決定をしながら、でも、わがまま過ぎていいことなんてないわけです。それは人生をつまずかされる可能性があります。 人を大事に親切にすることや、悪口を言わないことなどをちゃんとしていたら、少し「ちょうどいいわがまま」を意識して今まで以上に自分を表に出してみる。すると人生が面白くなったり魅力的になったりして、この日本の幸福度が上がるのではないかと思います。
鎌田實:1948年東京生まれ。東京医科歯科大学医学部卒業。諏訪中央病院名誉院長。地域医療に携わる傍ら、イラクや東日本の被災地支援にも取り組む。「がんばらない」「大・大往生」など著書多数。 ※この記事は6月9日にテレビ静岡で放送された「テレビ寺子屋」をもとにしています。
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