富士山登頂を果たした東北の高校生ら（田部井淳子基金提供）

　福島県三春町出身の世界的登山家・故田部井淳子さんの遺志を継ぎ、東北地方の高校生が日本最高峰・富士山（３７７６メートル）の山頂を目指す「東北の高校生の富士登山」の一行は２４日、登頂を果たした。 　田部井淳子基金の主催。福島県２３人、宮城県１３人、山形県１人の計３７人が参加した。午前２時４０分ごろに６合目の宿を出発し、静岡県側の富士宮ルートから山頂を目指した。朝日を背に歩みを進め、午前９時ごろに到着した。２５日に富士山本宮浅間大社を参拝し、それぞれ帰路に就く予定。高校生をサポートするため、福島市出身のタレントなすびさんら登山経験者や医師が同行した。 　高校生の富士登山は２０１２（平成２４）年、田部井さんが復興支援で始めた。２０１６年に田部井さんが亡くなった後は長男進也さんが事業を引き継いだ。今回を含め、登山に挑戦した高校生は延べ７８６人となった。