【名古屋場所新番付5】伊勢ケ浜部屋が力士数、関取数ともトップ/部屋別・出身地別データ
日本相撲協会は1日、大相撲名古屋場所(14日初日、ドルフィンズアリーナ)の新番付を発表した。 日本相撲協会が発表した部屋別・出身地別の集計表によれば、名古屋場所の力士総数は中村部屋が新設されたため、夏場所の43部屋から44部屋になり、8人減の603人が所属する。夏場所では、昨年11月の九州場所以来3場所ぶりに600人台を回復していた。では部屋別、出身地別のナンバーワンはどこか…。データを紹介します。 【部屋別力士数】 夏場所前に宮城野部屋の力士が転籍したことで、倍増した伊勢ケ浜部屋が3人減ながら37人の大所帯でトップをキープ。2位が20人台だから、しばらくはトップの座を維持するだろう。 その2位は九重部屋の24人で、佐渡ケ嶽部屋と追手風部屋が23人の3位で並んでいる。5位が高砂部屋の22人で、ここまでが20人超えの部屋となっている。 6位タイが19人で木瀬部屋、境川部屋、玉ノ井部屋が並び、9位タイも出羽海部屋、高田川部屋、時津風部屋の3部屋が並び、ここまでがトップ10だ。これに続くのが二所ノ関部屋、荒汐部屋、立浪部屋の各17人。さらに15位で16人の春日野部屋が続き、15人以上は鳴戸部屋、伊勢ノ海部屋、錣山部屋、八角部屋、阿武松部屋を加えた計20部屋となっている。 この中で、木瀬部屋は力士19人中6人が関取(幕内3人、十両3人)で、力士5人以上の42部屋の中で、関取輩出率はナンバーワンの32%という高さだ。追手風部屋(幕内3人、十両3人)も26%、新設の中村部屋は十両の友風と嘉陽が師匠とともに二所ノ関部屋から転籍したこともあり、力士8人中2人が関取ということで25%。高田川部屋(幕内3人、十両1人)と常盤山部屋(幕内2人)も22%、境川部屋(幕内2人、十両2人)は21%と、それぞれ高水準をキープしている。なお上位の常連だった伊勢ケ浜部屋は、先場所前に宮城野部屋からの力士を受け入れたことで力士総数が増えたため、関取輩出率は下がったが、それでも19%と高いレベルをキープしている。 ちなみに力士総数が5人以下の2部屋は、片男波部屋が力士4人中、玉鷲と玉正鳳が関取で“関取輩出率50%”。最少の錦戸部屋は力士が十両の水戸龍と序二段、序ノ口各1人の3人だけで、こちらも“関取輩出率”は33%の高さだ。 関取輩出数では、7人を擁する前述の伊勢ケ浜部屋がトップ。追手風部屋と木瀬部屋が6人で続く。4人の境川部屋と高田川部屋が4位タイで、関取3人の部屋はない。以下、16部屋が関取2人を抱えている。なお関取不在の部屋は12部屋となっている。 力士数の最少は錦戸部屋の3人で、4人が所属する片男波部屋の2部屋が5人以下。新設の中村部屋は8人からのスタートとなった。なお、力士数1ケタは夏場所から1部屋増えて15部屋となっている。 【出身地別力士数】 ここ数年の傾向で、都道府県別の人口比率に準じている順位に、ほとんど変動はない。1位は、47都道府県で唯一の50人超えとなっている東京都が53人でトップ。以下<2>関脇阿炎らがそろう埼玉県29人<3>名古屋場所開催の愛知県と、大関貴景勝も出身地の兵庫県の28人<5>春場所開催地の大阪府の27人<6>首都圏の神奈川県26人<7>同様に千葉県25人<8>正代の出身地の熊本県と横綱照ノ富士の故郷モンゴルの21人<10>熱海富士と翠富士の伊勢ケ浜勢を輩出した静岡県と、九州場所開催地の福岡県の各20人が続き、ここまでが20人超え&トップ10となっている。 以下は、<12>鹿児島県17人<13>福島県16人と続き、幾多の横綱を輩出した相撲どころの北海道と、横綱稀勢の里を輩出した茨城県の各15人が続く。北海道同様、やはり多くの名力士が誕生し、明治時代から関取輩出を続けている相撲どころの青森県は、14人で16位タイ。輩出率が29%と高い関取も4人おり“相撲どころ”の看板は健在だ。なお47都道府県の最少は1人の鳥取県。滋賀県と佐賀県が2人となっている。 国別ではモンゴルの21人がダントツでウクライナが2人。中国、ロシア、ブルガリア、カザフスタン、フィリピンが各1人となっている。そのうちロシア(狼雅)カザフスタン(金峰山)ブルガリア(碧山)は、その1人がいずれも関取で“関取輩出率100%”。国を背負いながら孤軍奮闘している。 なお単純計算ではあるが、都道府県別で関取輩出率20%以上は、出身力士が十両の伯桜鵬しかいない鳥取県が100%でトップ。29%で青森、山形、長崎の3県が続き、新関脇の大の里や返り入幕を果たした遠藤を輩出した石川県が27%で続く。沖縄県も10人中、2人が十両で関取輩出率は20%と、以上の6県が20%超えとなっている。