竹内涼真、主演でも助演でも変わらない感覚 “心待ちにしていた”木村拓哉との共演を語る
役者を続けていく上で“信じたいもの”は“自分”
――今回は、木村拓哉さんと念願の初共演です。 竹内:ずっと心待ちにしていて、「やっとご一緒できる」という感覚です。やっぱり俳優として、木村拓哉さんはご一緒してみたい存在ですよね。なので、純粋に嬉しいです。だって木村さんのドラマ、観ていませんでしたか? ――全部観ています。 竹内:ですよね。(嬉しそうに笑みを浮かべて)でも僕、俳優なんですよ。だから、共演できるんです。もし俳優だったら、共演したいですよね? ――したいです(笑)。 竹内:その気持ちです(笑)。ただ、「ファンだから同じ作品に出たい」ということではなくて、あくまで「一緒に作品をやってみたい」という思いです。 ――実際、同じチームに入ってみていかがですか? 竹内:これからもっともっと対面する機会が増えていくと思いますが、すでにすごく楽しくて、「ここからどうなるんだろう」という期待が大きいです。木村さんが本気でぶつかってくださるので、僕も気づいたら本気になっている。正直いろんな現場があるので、ときには相手に「もっと本気で来てほしい」と思うこともあるんですよ。 ――人間ですからね。 竹内:そうですね。でも、木村さんは本当に本気。もちろん大先輩ですけど、すごく好きだなぁって。自分の中にあった憧れとか、想像していたものが、もうそのまんまなんです。これが、この世界の先頭で作品作りをして来られた人なんだな、と。少なからず僕も何本か主演作をやらせてもらっていますけど、やっぱりこだわりの強さだったり、どれだけの情熱を注げるか、というバロメーターが振り切ってますよね。だから、みんなが惹かれるんだと思います。 ――竹内さんご自身は今30歳。先日ロサンゼルスを訪れている姿などを番組で拝見して、今まで以上にいきいきとされているように感じました。30代に入ってより楽しくなってきた、という感覚はありますか? 竹内:それはあるかもしれないです。最近は「自分が今どうしたいのか」「どういうふうに居たいのか」と、常日頃から考えるようになりました。よりスタンダードなんですよね、無理をしていないというか。なので、やっぱり楽しいんですよ。それに僕は好きな仕事をつまらないと思うことが嫌なので、いつも「どうやったら楽しめるか」を考えています。その結果、いきいきとして見えるのかな、とも思います。仕事を始めてまだ10年ちょっとですけど、自分の中で「しっくりこないな」という瞬間もあって。でも今はピントがどんどん合ってきて、僕的には「ここから」という感じです。 ――演じること自体も楽しくなっている? 竹内:はい、とにかく楽しいです(笑)。演じることも、作品を作っていくプロセスも本当に面白い。いくらでもやりようはあるので、ここからさらに精度を高めていきたいです。「この10年、たくさん作品に出演されて……」と言われることもありますけど、僕からするとそんなにやっていなくて。この世界でやっていくためのチケットを得た、くらいの感覚です。俳優って、50代くらいになってからのほうが経験も重ねていて一番カッコいいじゃないですか。だから、30歳なんてまだまだですね。 ――最後に、竹内さんがこれからも役者を続けていく上で“信じたいもの”を教えてください。 竹内:“自分”です。自分の厚みが増せば、より自分自身に心を寄せられるようになるだろうし、おのずと役も育っていく。俳優として「自分がどう表現したいか」が一番大事だと思うので、やっぱり“自分”を信じたいです。
nakamura omame