'95年が舞台のエモすぎるドラマで“33歳俳優”も高校生を演じている理由。秀逸なキャスティングの背景をプロデューサーに聞いた
ドラマ『だが、情熱はある』にインスパイアされた?
次にキャスティングについて聞く。「Qは髙橋以外ありえない」とさえ思わせる絶妙なキャスティングだったが、なぜQ役として髙橋にオファーしたのか。 「King & Princeさんと仕事をしたことがなかったのですが、グループのお仕事を拝見していたり、『ドラゴン桜 第2シリーズ』(TBS系)での演技が素晴らしく、『髙橋さんと仕事をしたい』という思いは常々を持っていました。 また、Q役は髙橋さんが適任とも感じており、社内でいろいろ相談したところ『オファーするのはタダだからするだけしてみれば?』と背中を押してもらいオファーしました。先述した通り、ドラマ化の構想は数年前からあり、時間的に余裕があったことも幸いして快く引き受けてもらいました」 ところで『だが、情熱はある』の若林とQを重ね、「『だが、情熱はある』での髙橋の演技を見てQ役でオファーしたのでは?」と考えている視聴者も少なくないようだ。ただ、倉地氏は「『だが、情熱はある』が放送開始した時にはすでに決まっていました」とその“疑惑”を否定した。
高校生役に、20~30代まで幅広く起用した理由
髙橋に続き、中川とも初絡み。 「幾度となく中川さんの作品を見てきましたが、とにかく演技が圧倒的に上手い。安心感や信頼感はもともと高く、そのうえで『髙橋さんと横並びになった時の雰囲気が一番フィットするのは誰か』と考えた時に中川さんの姿が浮かびました」 続けて、「丸山浩一(マルコ)役の細田佳央太さんも、先ほどの話に出た『ドラゴン桜 2シリーズ』での演技がとても良く、映画『町田くんの世界』などの演技も好きで、髙橋さん同様に『仕事をしてみたい』という思いが背景にありました」と他のメインキャストについても理由を説明。 「堺怜王(レオ)役の犬飼貴丈さんは2023年にドラマ『なれの果ての僕ら』(テレ東)で一緒に仕事をして、その時圧倒的な演技の上手さを感じました。また、犬飼さんは現在29歳ですが、それでも『高校の制服を着ている違和感を演技力で越えられる人だな』と思ってオファーしました」