ハピラインふくい「しきぶ駅」開業1年遅れ 福井県越前市の王子保-武生間、入札不調で
ハピラインふくいは6月10日、福井県越前市の王子保-武生間に設置する新駅「しきぶ駅」の開業時期を、当初予定の2025年春から1年遅らせ26年3月ごろとすると発表した。建設工事の指名競争入札に応札がなく、工期を延ばして再入札を行ったため。同駅近くにある武生商工高の25年度のキャンパス統合に間に合わなくなる。同社担当者は「生徒や住民の皆さんには申し訳ない」と理解を求めた。 【地図】福井県越前市の「しきぶ駅」予定地 同社によると、今年4月に行った2度の入札はいずれも応札がなかった。働き方改革関連法に基づく時間外労働の上限規制も影響したとみられ、工期を約1年延長した上で5月中旬に再入札を行ったところ応札があり、受注業者が決定した。工事額は非公表。 越前市は駅西広場として市民バス停留所や駐車スペースを備えるロータリー、駐輪場などを24年度中に完成させる計画だったが、「駅舎と一体でないと整備できない部分もある」(市担当者)ことから、完成時期を駅開業の26年3月ごろに延期するという。 公募により駅名を決めたしきぶ駅は、ハピライン最初の新駅。武生駅から南に約2キロの跨線橋(こせんきょう)がある地点に設置される。1日の乗降客数は約570人を見込む。同社担当者は「これ以上の遅延なく整備し、安全な運行に努めたい」と話している。
福井新聞社