男子で連覇を達成した佐久長聖、エースと新戦力が融合「最強を証明できた」 全国高校駅伝
全国高校駅伝は22日、京都市のたけびしスタジアム京都発着で行われ、第75回の男子(7区間、42・195キロ)は佐久長聖(長野)が2時間1分33秒で2年連続4度目の優勝を果たした。 レースの行方はアンカーに託された。デッドヒートを繰り広げる佐久長聖の石川、大牟田の村上。3・6キロすぎ、石川が勝負をかけた。「上りは自信がある。仕掛けようと思っていた」。狙い通りに差を広げ、最後は24秒差でフィニッシュした。 これまで2度、足の疲労骨折に悩まされ、今回が初めてのメンバー入りだった3年生の石川は「最強を証明できた」と胸を張った。初優勝よりも難しいとされる2年連続の全国制覇。前回から残る浜口、佐々木の両エースに「新戦力」が加わった布陣で臨んだ。 1区浜口はトップに39秒差の4位だったが、3区佐々木が区間賞で立て直し、その後の競り合いを6区岸端、7区石川も区間賞の頑張りで勝ち切った。留学生なしでの優勝に、高見沢監督は「層の厚さ、強さを見せられた」とうなずいた。 連覇への挑戦は「うまくいかないことの方が多かった」(高見沢監督)。浜口らの経験、石川らの突き上げが融合したチームは、5000メートルで上位7選手の平均タイムが出場校で唯一14分を切る「速さ」だけでなく、連覇をつかもうとする「心の強さ」を身につけ、偉業を成し遂げた。(鮫島敬三)